2017年10月18日 (水)

国税庁 医療費控除に関する明細書の確定様式を公表

                                                                                             
                                 

国税庁は、平成29年分以後の所得税の確定申告書(平成30年1月1日以降に提出するもの)で医療費控除の適用を受ける場合に添付が義務化される「医療費控除の明細書」の確定様式と記載要領を同庁HPにおいて公表した。また、医療費控除の特例であるセルフメディケーション税制の明細書と記載要領も併せて公表した。

 

医療費控除の明細書は、①医療費通知に関する事項、②医療費(①以外)の明細、③控除額の計算の3区分で構成。支払った医療費の合計額から保険金などで補填される金額を差し引いて医療費控除の対象となる金額を求め、最終的に医療費控除額を求める仕組みだ。

 

医療費控除とその特例であるセルフメディケーション税制は、いずれか一方の選択適用となる。「医療費控除の明細書」では、二重控除の誤りを事前に防止するため、タイトルの下に「※この控除を受ける方は、セルフメディケーション税制は受けられません」の文言を様式案から追加。記載要領においても、医療費控除を受ける方は、セルフメディケーション税制を受けることができない旨を留意的に示している。

 

一方、セルフメディケーション税制の適用を受ける場合には、特定一般用医療品等購入費の領収書の添付又は提示に代えて、特定一般用医薬品等購入費の明細書を確定申告書の提出の際に添付しなければならない。

 

セルフメディケーション税制の明細書については、①申告する方の健康の保持増進及び疾病の予防への取組、②特定一般用医薬品等購入費の明細、③控除額の計算の3区分で構成されている。同特例の適用には、健康の保持増進及び疾病の予防として一定の取組を行う必要があるが、その取組に要した費用は控除対象とならない旨を示している。

 

また、同明細書においても、医療費控除の明細書と同様に、二重控除の誤りを事前に防ぐため、タイトルの下に「※この控除を受ける方は、通常の医療費控除は受けられません」と明記するとともに、記載要領でその旨を留意的に示している。

 

医療費控除又はセルフメディケーション税制の適用に当たっては、前述のとおり確定申告書の提出の際に明細書の添付が義務化されたが、医療費又は特定一般用医薬品等購入費の領収書については、確定申告期限等から5年間保存する必要があり、税務署長から求められたときは領収書の提示又は提出が義務付けられる。

 

なお、平成31年分の確定申告までは、経過措置により、領収書の添付または提示によることもできる。

                                                                    

提供:税務研究会・税研情報センター

                                  

2017年9月 4日 (月)

「相続税の申告書作成時の誤りやすい事例集」を公表

                                 

国税庁はこのほど、相続税申告書を作成するに当たり誤りやすい項目について事例形式で紹介した「相続税の申告書作成時の誤りやすい事例集」をホームページ上に公表した。 事例集には、申告書第1~14表中における誤りやすい事例として14事例を掲載し、それぞれ間違って記載した明細書・計算書等の下に正しく記載した明細書・計算書等を掲載するレイアウトを用いて、分かり易く見やすいものとしている。

 

事例集には、「被相続人の兄弟姉妹や孫が相続した場合など相続税の2割加算の対象となる場合」や、「被相続人以外の名義の預貯金がある場合」、「所得税の準確定申告をして還付金を受領している場合」、「支給されていなかった年金を受け取った場合」、「お墓の購入費用に係る借入金や未納の固定資産税・住民税がある場合」などのほか、特にトラブルの多い生命保険税務に関する事例も複数盛り込まれており注目度が高い。

 

生命保険関係において手厚くカバーされているのは、「保険事故が発生していない生命保険契約」だ。親が契約者、子が被保険者というケースや、子が契約者及び被保険者で親が保険料負担者というケースでは、親が死亡しても保険金が支払われないが、解約返戻金等相当額が「生命保険契約に関する権利」として相続財産やみなし相続財産となり相続税の課税対象となる。

 

しかし、保険金が支払われないことから申告漏れが多く、保険会社から支払調書が提出されないため国税当局による把握も難しかった。この点については、2015年度税制改正で支払調書制度の見直しが行われ、2018年1月以降の契約者変更については支払調書の対象に含まれたことから、当局による把握が可能となる。事例集では、こうしたケースについて本来の相続財産とみなし相続財産を別建てで盛り込んでおり手厚く注意喚起をしている。

 

「相続税の申告書作成時の誤りやすい事例集」は↓
http://www.nta.go.jp/souzoku-tokushu/souzoku-ayamarijireishu/ayamarijirei1-14.pdf

                                                                    

提供:株式会社タックス・コム

                                  

2017年8月 2日 (水)

クリニックの消費税

 

(1)課税事業者と免税事業者

 

事業者は国内において行った課税資産の譲渡等について、消費税等を納める義務があります。ただし、その課税期間の基準期間(前々年、法人の場合には前々事業年度)の課税売上高が1,000万円以下の事業者(課税事業者を選択した場合を除く)は、消費税等の納税義務が免除されています。

 

なお、その事業年度の基準期間のない資本金等が1,000万円未満の新設法人については納税義務が免除されますが、資本金等が1,000万円以上の新設法人については納税義務が免除されません。医療法人を設立する場合の基金は、資本金等には該当しませんので、基金が1,000万円以上でも設立後の2期は原則として消費税が免税になります。

 

平成25年1月1日以後に開始する事業年度については、前事業年度開始から6カ月間の課税売上高(課税売上高に代えて所得税法に規定する給与等の支払額を用いることができる)が1,000万円を超えると納税義務が免除されなくなります。

 

大規模な設備投資を行い多額の消費税等を支払った場合には、消費税等の還付を受けることができますが、免税事業者は事前に「消費税課税事業者選択届出書」を所轄税務署長に届け出る必要があります。なお、平成22年4月1日以後にこの届出書を提出して100万円以上の固定資産を取得した場合などは、3年間は免税事業者に戻ることができません。

 

平成28年度の税制改正により、平成28年4月1日以後に課税事業者が簡易課税の適用を受けない課税期間中に国内における高額資産(税抜き1,000万以上の棚卸資産または調整対象固定資産)の課税仕入れを行った場合には、その取得があった課税期間を含む3年間は免税事業者となることはできず、簡易課税制度も選択できません。

 

(2)消費税の課税取引と非課税取引

 

消費税の課税対象は、①国内において事業者が事業として対価を得て行った資産の譲渡、資産の貸付け(資産に係る権利の設定、その他他の者に資産を使用させる一切の行為を含みます)及び役務の提供(その性質上事業に付随して対価を得て行われる資産の譲渡、資産の貸付け及び役務の提供を含みます)、②保税地域から引き取られる外国貨物とされています。

 

したがって、開業医の診療報酬や自由診療収入・医療用機械の売却収入は、役務の提供及びその付随収入に該当しますので、原則として、消費税の課税の対象となります。ただし、医業関係では次に掲げる資産の譲渡等は非課税とされていますので消費税は課税されません。

 

                                 

①医療の給付等

                                                                    

・国保、社保の窓口一部負担金

                                                                    

・国保、社保の保険請求収入

                                                                    

・労災保険

                                                                    

・自賠責保険

                                                                    

②介護保険サービス

                                                                    

③社会福祉事業等

                                                                    

④助産

                                                                    

⑤一定の身体障害者用物品の譲渡、貸付け等

                                  

 

(3)仕入税額控除

 

                                 

①原則課税

                                                                    

課税仕入れの消費税額は原則としてその全額が仕入税額控除できますが、課税売上の割合が95%未満の場合には課税売上に対応するものとして個別対応方式・一括比例配分方式により計算した消費税額を仕入税額控除します。

                                                                    

仕入税額控除を受けるには一定の帳簿と請求書等の双方を7年間保存する必要があります。

                                                                    

・診療所においては社保・国保が非課税のため、課税売上割合は95%未満がほとんどです。したがって、仕入税額控除が減少します。例えば、診療所の建物を1億円で建築して800万円の消費税等を支払っても課税売上割合が10%であれば80万円(800万円×10%)しか仕入税額控除できません。

                                                                    

②簡易課税

                                                                    

基準期間の課税売上高が5,000万円以下の場合には原則課税に代えて簡易課税が選択できます。

                                                                    

・第5種事業(サービス業等・みなし仕入率50%)

                                                                    

自由診療収入などの診療報酬、健康診断の収入、予防接種の収入、診断書作成手数料、テレビの賃貸料収入、松葉杖の賃貸料収入、差額ベッド収入など

                                                                    

・第4種事業(飲食業等・みなし仕入率60%)

                                                                    

事業用車両の売却収入、医療機器の売却収入、食堂の売上など

                                                                    

・第2種事業(小売業・みなし仕入率80%)

                                                                    

売店の売上など

                                                                    

・75%ルール

                                                                    

診療所の場合には、一般的に第5種事業の課税売上が多く75%ルールを適用すると第5種事業のみなし仕入率50%が全体に適用されて不利になることが多いようです。


                                                                 

提供:税経システム研究所

2017年8月 1日 (火)

私道の評価

<財産評価、相続税>

                                                                 
                                 

財産評価基本通達24(私道の用に供されている宅地の評価)に定める「私道」については、道路としての利用状況や、所有者が自己の意思によって自由に使用、収益をすることに制約が存すること等の事実関係に照らして判断しているところだが、国税庁はこのほど、さきの最高裁判決(2016年(行ヒ)第169号)を受けて、「私道」の評価に関する今後の統一的取扱いをホームページ上で示した。

 

具体的には、今年2月28日の最高裁判決を踏まえ、(1)都市計画法所定の開発行為の許可を受けるために、地方公共団体の指導要綱等を踏まえた行政指導によって整備され、(2)道路に沿って、歩道としてインターロッキングなどの舗装が施されたものであり、(3)居住者等以外の第三者による自由な通行の用に供されている「歩道状空地」については、評価通達24に基づいて評価することとした。

 

財産評価基本通達24では、私道の用に供されている宅地の価額は自用地の30%で評価、私道が不特定多数の者の通行の用に供されているときは評価しないこととされている。しかし、実務上ではゼロ評価となる私道の範囲は限定的に解釈されておりトラブルとなるケースが多かった。こうしたなか、「歩道状空地」の評価をめぐり争われていた裁判で、最高裁が国税側の主張を認めた二審判決を破棄。高裁に差し戻し現在に至っている。

 

国税庁は、今回示した取扱いは過去に遡って適用されるので、これにより、過去の相続税・贈与税の申告内容に異動が生じ、相続税等が納めすぎになる場合には、所轄の税務署に更正の請求をすることで、その納めすぎとなっている相続税等の還付を受けることができるとしている。なお、法定申告期限等から既に5年(贈与税の場合は6年)を経過している相続税等については、法令上、減額できないこととされているので注意が必要だ。

 

この件については↓
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h29/takuchi/index.htm

                                                                    

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2017年7月19日 (水)

配偶者控除等見直しに伴い大きく変わる源泉徴収事務

                                                                                        
  2017年度税制改正において、配偶者控除を満額受けられる配偶者の年収上限を現行の103万円から150万円に引き上げるなど、配偶者控除・配偶者特別控除が見直された。この改正は、2018年分以後の所得税から適用されることから、同年分以後の所得税の源泉徴収事務が大きく変わりそうだ。まず、合計所得金額が1千万円超の給与所得者は、配偶者控除の適用ができなくなるため、控除対象配偶者の定義が規定し直されている。
 

具体的には、これまでの控除対象配偶者を「同一生計配偶者」に名称変更し、同一生計配偶者のうち、合計所得金額が1千万円以下である居住者の配偶者を「控除対象配偶者」と規定。さらに、合計所得金額が900万円以下で、生計を一にする合計所得金額が85万円以下の配偶者を「源泉控除対象配偶者」と定義して、配偶者控除又は配偶者特別控除で38万円の満額控除が適用されるものとした。

 

源泉控除対象配偶者は、(1)配偶者特別控除の見直しにより、38万円の控除が適用される配偶者の所得の上限を、合計所得金額85万円以下に引き上げたこと、(2)給与所得者の所得要件(合計所得金額900万円以下、900万円超950万円以下、950万円超1千万円以下の3段階)が導入され、38万円の控除が適用されるには、合計所得金額900万円以下の要件も満たさなければならなくなったことから新設されたものだ。

 

これに伴い、源泉徴収義務者は、従業員が「源泉控除対象配偶者」として配偶者控除の適用を受ける場合、今秋にも扶養控除等申告書の提出を受けた後、来年1月から月々の源泉徴収を行うことになるが、これまでと異なる点は、配偶者特別控除を受ける場合も、従業員の合計所得金額が900万円以下で配偶者の合計所得金額が85万円以下であれば、月々の源泉徴収を行い、年末調整で確定させる“二段構え”で対応することだ。

 

一方、従業員の合計所得金額が900万円以下でも配偶者の合計所得金額が85万円超123万円以下、あるいは、従業員の合計所得金額が900万円超1000万円以下でその配偶者の合計所得金額が123万円以下のケースでは、配偶者控除又は配偶者特別控除の適用は、年末調整で“一括処理”することになる。整理すると、従来の控除対象配偶者が、「控除対象配偶者」、「同一生計配偶者」、「源泉控除対象配偶者」の3つになる。

                                                                    

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2017年6月19日 (月)

印紙税の7号文書に該当するか否かの判断に注意!

    印紙税の第7号文書に該当するか否かの判断には注意が必要だ。同じような請負の契約書なのに印紙が4000円と200円の違いがある。それは印紙税法上の第7号文書である、継続的取引の基本となる契約書に該当するかどうかで違いが生じる。例えば、50万円の請負契約であれば印紙代は200円となるが、第7号文書に該当すると4000円の収入印紙が必要となり、比較すると実に3800円の差が生じることになる。

 

それでは、第7号文書にはどういったものが該当するのかというと、まず、継続的取引の基本となる契約書で、契約期間の記載のあるもののうち、その契約期間が3ヵ月以内、かつ、更新の定めがないものを除くという前提がある。次に、(1)営業者間で締結される契約であること、(2)売買、売買の委託、運送、運送取扱又は請負のいずれかの取引に関する契約であること、(3)2以上の取引を継続して行う取引であること。

 

さらに、(4)2以上の取引に共通して適用される取引条件のうち、目的物の種類、取扱数量、単価、対価の支払い方法、債務不履行の場合の損害賠償の方法又は再販売価格のうち1以上の事項を定める契約であること、(5)電気又はガスの供給に関する契約でないこと、といった要件がある。結構複雑だが、要件の(2)から分かるように、7号書面の対象となる契約の内容は限られたものになっている。

 

そのほかの主に注目すべき点は、契約期間が3ヵ月超であるかどうか、契約金額の記載があるかどうかだ。仮に、冒頭の例のように50万円の請負契約をした場合、契約期間が3ヵ月を超えて第7号文書で作成した場合は、1通につき4000円の収入印紙が必要になるが、契約期間が3ヵ月以内であれば1通当たり200円で計算することができる。このように、契約期間に着目することで、節約が可能となる。

 

また、第7号文書の要件のうち、売買に関するもので不動産等を対象とするものや運送に関するもの、請負に関するものについては、それぞれ第1号文書又は第2号文書に該当することになるが、記載金額があるものは第1号文書又は第2号文書に、記載金額の計算ができないものは第7号文書にその所属が決定される。したがって、ここでも契約書の記載金額によっては、印紙税の節税が可能となるわけだ。

 

この7号文書に関する判断は迷うことが多く、ケースによってはそのリスクも大きくなる。例えば多数の取引相手と同じ内容の契約を締結する場合に、7号文書に該当しないとして、印紙を貼らない若しくは200円の印紙しか貼らなかったとする。そして何年か経った後の税務調査で、この判断が誤りで、本来は7号文書に該当するので4000円の印紙を貼らなくてはならないとされた場合には、何百もの契約書の印紙税と過怠税を払わなくてはならなくなることも考えられる。

 

印紙税の追徴と過怠税で数百万円ということもあるので、そのようなリスクが想定されるケースでは、本当に慎重な判断が求められることになる。だから、会社と税理士等できちんと検討するのはもちろんだが、そのうえで管轄の税務署にその契約書を持って行って相談することもお勧めしたい。また、取引そのものに支障が出ない範囲で、難しい判断を要する契約内容にはしないという選択肢もある。

                                                                    

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2017年5月30日 (火)

所得拡大促進税制、新設法人は上乗せ措置適用できず

 

所得拡大促進税制は、一定の要件を全て満たした場合に給与総額の増加分の10%を法人税額から控除できる制度だが、2017年度の税制改正で、新たに「前事業年度比2%以上の賃上げ」という要件を設定し、この要件を満たした企業に税額控除の上乗せをする。平均給与等支給額が前事業年度比で2%以上増加した場合、大企業は通常の10%に2%を上乗せした12%の税額控除が受けられ、2%未満の場合は同税額控除自体が適用できなくなる。

 

一方で、中小企業者の場合は、これまでどおり平均給与等支給額が前事業年度より上回っていれば10%の税額控除を適用することができ、さらに、前事業年度比で2%以上増加した場合には、12%を上乗せした22%の税額控除を受けることができる。つまり、企業規模で控除率に差を設け、大企業は増加給与額の12%を、中小企業者は増加給与額の22%を、それぞれ法人税額から税額控除できるようになった。

 

所得拡大促進税制の要件は、 (1)給与等支給額の総額が2012年度から一定割合以上増加、かつ(2)給与等支給額の総額が前事業年度以上、(3)一人当たりの平均給与等支給額が前事業年度を上回る、との3要件を満たした場合、給与等支給総額の10%を法人税額から税額控除(法人税額の10%(中小企業は20%)が上限)できる。大企業の場合は、これらの要件のうち(3)の平均給与等支給額が「前年度比2%以上増加」に変更されたわけだ。

 

したがって、大企業の場合は、賃上げをしても全事業年度比2%未満の増加であれば適用対象外となる。問題となるのは新設法人だ。これまでは新設法人であっても一定の調整措置を満たせば同税額控除を適用することができたが、改正後は、大企業では平均給与等支給額が前事業年度比で2%以上増加していなければならないため、調整措置を適用しても当期からの税額控除はできなくなる。

 

また、新設法人である資本金1億円以下の中小事業者の場合、上乗せ措置の適用要件は満たさないものの、一定の調整措置により10%の税額控除のみを適用することになる。ちなみに、調整措置とは、上記の要件に照らせば、(1)では「基準雇用者給与等支給額=雇用者給与等支給額×70%」、(2)では「比較雇用者給与等=0」、(3)では「平均給与等支給額=1/1」、「比較平均給与等支給額=0/1」とみなして、適用要件を満たすもの。

                                                                    

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2017年2月12日 (日)

暦年課税で父母などから財産贈与を受けた場合に注意!


                                                                                                                                                                                       
 贈与税の確定申告はすでに2月1日から始まっている。贈与税額は、基礎控除額の110万円を差し引いた後に、速算表の課税価格の金額区分に応じた税率を掛けて控除額を差し引いて算出するが、暦年課税の場合は、2015年1月1日以降に、父母や祖父母などの直系尊属から財産の贈与を受けた人(贈与を受けた年の1月1日において20歳以上の人に限る)の贈与税額は、一般税率ではなく、「特例税率」を適用して計算するので注意したい。

2015年以降の贈与税の税率は、「一般贈与財産」と「特例贈与財産」に区分されている。「一般贈与財産」は、直系尊属以外の親族(夫、夫の父や兄弟など)や他人から贈与を受けた場合、直系尊属から贈与を受けたが、受贈者の年齢が財産の贈与を受けた年の1月1日現在において20歳未満の人の場合(20歳未満の子や孫の場合)となり、この場合は一般税率で贈与税額を計算する。

対して、財産の贈与を受けた年の1月1日現在において20歳以上の子や孫(直系卑属)が父母又は祖父母から贈与を受けた「特例贈与財産」は、「特例税率」を適用する。この場合で、下記の(1)又は(2)のいずれかに該当するときは、贈与税の申告書又は更正の請求書とともに、財産の贈与を受けた人の戸籍の謄本又は抄本その他の書類でその人の氏名、生年月日及びその人が贈与者の直系卑属に該当することを証する書類を提出する必要がある。

それは、(1)「特例税率の適用を受ける財産」のみの贈与を受けた場合で、その財産の価額から基礎控除額(110万円)を差し引いた後の金額(課税価格)が300万円を超えるとき、(2)「特例税率の適用を受ける財産」と「一般税率の適用を受ける財産」の両方の贈与を受けた場合で、その両方の財産の価額の合計額から基礎控除額(110万円)を差し引いた後の金額(課税価格)が300万円を超えるとき、である。

ただし、過去の年分において同じ贈与者からの贈与について「特例税率」の適用を受けるためにその書類を提出している場合は、贈与税の申告書第一表の「過去の贈与税の申告状況」欄に、その提出した年分及び税務署名を記入し、その書類を重ねて提出する必要はない。なお、「相続時精算課税」を選択した場合は、その選択に係る贈与者からの贈与で取得する財産は、その選択をした年分以降、全て相続時精算課税が適用されるので、注意が必要だ。

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2016年11月14日 (月)

贈与と贈与税

   当事者間で贈与の意思がなくても贈与税がかかることがあります。住宅を新築して資金は父親が出したのに、息子の名前で登記したとか、息子が父親からお金を借りて「あるとき払いの催促なし」とか「出世払い」にしたというようなときは贈与とみられます。

1.贈与

個人が個人から財産の贈与を受けた場合、財産の贈与を受けた個人に贈与税がかかります。贈与税は財産の贈与を受けた場合に限らず、次のような場合も課税されます。

① 借金を免除や肩代わりしてもらった場合

② 著しく低い金額で財産を取得した場合

③ 保険料を自分以外の人が負担していた生命保険の満期金をもらった場合

④ 保険料を被相続人・自分以外の人が負担していた生命保険の死亡保険金をもらった場合

⑤ その他経済的な利益を受けた場合

2.贈与税がかからないケース

贈与により財産を取得しても次のような場合には贈与税は課税されません。

① 扶養義務者から生活費や教育費として贈与されたうち、通常必要なもの

② 社交上必要な香典、祝金、見舞金等

③ 離婚に際しての財産分与その他

④ 法人から贈与された場合(一時所得として所得税が課税される)

3.注意点

① 相続税の申告のときに、子供や配偶者の名義の預金が、亡くなった父親(夫)のものではないかとトラブルになることがあります。つまり、子供の名義の預金でも、それが父親から以前に贈与されたものなのか、それとも単に子供の名義を借りただけのものなのかということです。単に名義を借りただけということであれば、その子供名義の預金は亡くなった父親のものとして相続税の対象となります。

贈与とは他人に無償で財産を与える契約で贈与する者(贈与者)と贈与を受ける者(受贈者)の合意が必要です。

贈与した預金の通帳も印鑑も父親がもっているというのでは贈与したことになりません。贈与契約書などを作成して父親の通帳から子供の通帳へ贈与する金額を振り込み、通帳も印鑑も子供が管理し、なるべく110万円を超える贈与をして贈与税の申告を税務署に提出しておきます。

② 「現金1,100万円の贈与を10年に分けてする」のと「1年目110万円を贈与、2年目110万円の贈与、3年目110万円の贈与・・・10年たったら1,100万円贈与していた」というのとは話が違ってしまいます。つまり前者のケースでは、「最初の年に1,100万円の贈与があった」と認定されて高い贈与税を納めることになってしまいます。贈与することが、その年に決まったということが説明できるように、毎年贈与契約書などを作成する、毎年贈与の時期をずらす、金額を変える、贈与する物を変えるなどしておくと無用のトラブルを避けられます。

③ 住宅新築資金を父親が出したのに、子供の名前で登記したとか、子供名義で登記された家屋に父親が増改築をしたような場合には、贈与とされ贈与税が課税されます。また、マイホームの購入に充てるために、子供が父親からお金を借りた際、「あるとき払いの催促なし」とか「出世払い」にしたというようなときは贈与とみられます。親子間でも金銭消費貸借契約書を取り交わし、キチンと毎月返済し、返済を銀行振込みにするなどしておくと無用のトラブルを避けられます。

④ 相続開始前3年内に行われた贈与は相続税の対象となります。

⑤ 親子間で土地の貸し借りをする場合に、通常は権利金を支払う地域で権利金のやり取りがなくても、地代が無償または固定資産税相当額以下(使用貸借の場合)のときは贈与とはされません。しかし、権利金を支払わずに、通常の地代を支払っていると、借地権が贈与されたとして贈与税が課税されます。

提供:税経システム研究所

2016年10月18日 (火)

庭先部分のみの相続でも小規模宅地等の特例認める

  関東信越国税局はこのほど、文書回答で、小規模宅地等の特例について、家屋部分を含めた敷地ではなく敷地の一部のみ相続した場合でも、特例を適用できるケースがあることを明らかにした。この事案は、被相続人が住んでいた家屋の敷地(家屋の部分と庭先部分の二筆)について、被相続人とともにその家屋に住んでいた甲(被相続人の実子)が庭先部分の土地を、乙(甲の子供で被相続人の養子)が家屋部分を含めた土地を相続したもの。

そこで、相続後も甲が引き続きその家屋に住むこととなっている場合に、甲が取得した庭先部分の土地に小規模宅地等の特例を適用できるか否かという事前照会である。相続により取得する庭先部分の土地も被相続人の居住の用に供されていた敷地ではあるが、居住家屋に付属している庭先部分の土地の上には家屋がなく土地のみを処分することが可能であるため、小規模宅地等の特例の趣旨に照らして適用対象外となるとの疑問が生じる。

それは、同特例の趣旨が、「被相続人等の居住の用に供されていた小規模な宅地等については、一般に、それが相続人等の生活基盤の維持のために欠くことのできないもので、相続人が居住の用を廃してこれを処分することについて相当の制約を受けるのが通常だから、相続税の課税価格に算入すべき価額を計算する上で、政策的な観点から一定の減額をすることとした」(東京地裁2011年8月26日判決等)ことにあると解されているからだ。

これについて関東信越国税局は、しかしながら、甲の庭先部分の土地及び乙が家屋とともに取得した土地は、一体として「相続の開始直前において被相続人の居住の用に供されていた家屋で被相続人が所有していたものの敷地の用に供されていた宅地」であることからすると、庭先部分の土地は、「相続の開始直前において被相続人の居住の用に供されていた家屋で被相続人が所有していたものの敷地の用に供されていた宅地」であると指摘。

また、相続人甲は、被相続人の親族であり、「相続開始の直前において被相続人の居住の用に供されていた一棟の建物に居住していた者」に該当する。したがって、相続人甲が庭先部分の土地を相続により取得し、申告期限まで引き続き庭先部分の土地を有し、かつ、家屋に居住している場合には、庭先部分の土地は、「特定居住用宅地等」として、小規模宅地等の特例の対象になるとの判断を示している。

提供:株式会社タックス・コム

«国税庁、2016年分の年末調整における留意事項に注意

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    新しい税法とか、忘れがちなこととか、何度も確認したいことを記載しています。ビギナーの方にも分かるように説明できることを心がけているつもりです。 自分のノート代わりですので、正確な情報ではない場合もあるかもしれません。説明不足のところがあったり、正確でないところがあったらご指摘くだされば幸いです。

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