2026年5月27日 (水)

少額減価償却資産の特例の拡充

令和8年度税制改正により、中小企業者等に係る少額減価償却資産の特例は、従来の30万円未満から40万円未満へと引き上げられ、令和8年4月1日以後に取得等をし、事業の用に供した資産について適用される。

今回の改正の要点は次の4点である。

  1. 取得価額基準を40万円未満へ引き上げ。
  2. 適用対象法人から常時使用する従業員数が400人を超える法人を除外(従来は500人超)
  3. 適用期限を令和11年3月31日まで3年間延長
  4. 年間300万円の上限など他の要件は変更なし


改正の適用に当たっては、「事業年度の開始日」ではなく「資産の取得日」を基準とする点が重要である。したがって、例えば12月決算法人においては、令和8年1月1日から同年3月31日の取得分には30万円基準、同年4月1日以後の取得分には40万円基準が適用され、同一事業年度内で2つの異なる基準が混在することとなる。実務上は、固定資産台帳における取得日の正確な記録に加え、請求書・納品書・使用開始日との整合性を確保することが不可欠である。


取得価額の判定においても留意が必要である。取得価額は本体価格に限らず、設置費用や搬送費等の付随費用を含めた総額で判断する。税抜経理方式を採用している場合は税抜額、税込経理方式(免税事業者を含む)では税込額で判定する。また、機能上、一体として使用される資産については合算して判定する必要があり、例えばデスクトップPCの本体とモニターのように単独では機能しない構成要素は一体として取り扱うことになる。

年間300万円の上限管理については、個々の資産の取得価額を積み上げて判定する。例えば1台38万円のPCを8台取得した場合(合計304万円)、本特例の適用対象となるのは7台分266万円分に限られ、残る1台は通常の減価償却の対象となる。


また、一括償却資産(10万円以上20万円未満)との選択に当たっては、償却資産税の取扱いの違いも重要である。本特例の適用資産は償却資産税の申告対象となるのに対し、一括償却資産は申告不要とされている。そのため、利益が安定している事業年度においては、あえて一括償却を選択するという判断も実務上合理的である。


本特例は利益の大きい事業年度に適用することで節税効果が最大化される一方、赤字事業年度では効果が限定的となる。手続面では、確定申告書に別表16(7)を添付することが適用要件とされており、添付漏れや記載不備は特例の否認につながるおそれがある。固定資産台帳との整合性を確保した上で、適切な申告実務を行うことが重要である。


提供:株式会社日本ビジネスプラン

 

2025年6月 1日 (日)

交際費と祝儀の経理処理





企業が創立記念や周年行事を開催し、取引先や関係者を招いて式典やパーティーを行うことは少なくない。これらの行事に係る費用は、通常、交際費として処理されるが、来賓等から祝儀を受け取った場合は、経理処理に注意が必要である。


結論として、式典費用の支出(開催者の交際費)と祝儀の受領(参加者の交際費)は、それぞれ独立した経済取引であり、式典費用の総額から祝儀を控除して処理することはできない。式典費用は全額を「交際費」として計上し、受け取った祝儀は「雑収入」として処理する必要がある。


例えば、国税庁タックスアンサーでは、宴会費(1人当たり1万円を超えるもの)、交通費、記念品代を含む総額が1,000万円、受け取った祝儀が100万円という事例が紹介されている。この場合、交際費として1,000万円、雑収入として100万円をそれぞれ計上することが適切である(注1)

なお、令和6年4月1日以降は、飲食に係る費用のうち、「1人あたり1万円以下」の金額は交際費等に含まれない取扱いとなっている(注2)。この1人あたりの金額は、「飲食等の費用の総額÷参加者数」により判定する。複数の法人が共同で式典を開催し費用を分担した場合も、合計費用を参加者数で除して判定する。ただし、分担または負担した法人側にその費用の総額の通知が無く総額が把握できない場合で、かつ、飲食等に要する1人あたりの金額がおおむね1万円程度と見込まれる場合には、その見込額により判定することができる。

消費税の仕入税額控除についても、交際費の支出額は祝儀などの受領を差し引かず、総額で計上しなければならない。祝儀は不課税取引であり、これを控除して交際費を計上すると、実際の支出額と一致せず、消費税の控除額の計算に誤りが生じるおそれがあるためである。


また、式典が社長の就任や退任によるものであった場合、得意先からの祝儀を会社の収入とすべきか、社長個人の収入にすべきかという論点が生ずる。祝儀を贈る側は、「(借方)交際費/(貸方)現金」と処理していることが多く、業務上の関係に基づくものであると考えられる。したがって、受領する会社側でも雑収入として計上するのが妥当である。


<注釈>



  1. https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5261_qa.htm?utm_source=chatgpt.com
  2. https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5265.htm


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2024年6月16日 (日)

中小企業倒産防止共済制度、節税目的の利用を抑制

中小企業倒産防止共済制度は、取引先企業が倒産した場合、積み立てた掛金総額の10倍の範囲内(最高8000万円)で回収困難な売掛債権等の額以内の共済金の「貸付け」が受けられ、その掛金は損金(必要経費)算入できるものだが、短期間で解約・再加入を繰り返す節税目的の利用が多いことから、2024年度税制改正において、本年10月以後、一定の場合には掛金の損金算入ができないこととする見直しが行われている。


具体的には、特定の基金に対する負担金等の損金算入の特例における中小企業基盤整備機構が行う中小企業倒産防止共済事業に係る措置について、本年10月1日以後に中小企業倒産防止共済法の共済契約の解除があった後、同法の共済契約を締結した場合には、その解除の日から同日以後2年を経過する日までの間に支出する共済契約に係る掛金については、同特例の適用ができないこととされた(所得税についても同様)。


同共済制度の加入資格は、製造業、建設業、運輸業等の場合、資本金額3億円以下又は従業員数300人以下、卸売業の場合、資本金額1億円以下又は100人以下、サービス業の場合、資本金額5千万円以下又は、100人以下などで、掛金月額は5千円から20万円までの範囲内(5千円刻み)で自由に選べる(掛金総額の積立限度額は800万円)。掛金は増額・減額ができる(減額には事業経営の著しい悪化等の一定の要件が必要)。


また、掛金は会社等の法人の場合は税法上の損金、個人事業の場合は事業所得の必要経費に算入できる。この特例が、2024年10月1日以降に共済契約を解約し、再度共済契約を締結(再加入)する場合には、解除の日から同日以降2年を経過する日までの間に支出する掛金については、損金(法人)、必要経費(個人)算入できないことにされたわけだ。改正の背景には、中小企業倒産防止共済制度の不適切な利用がある。


中小企業庁によると、2011年10月に掛金積立限度額を増額(320万円→800万円)して以降、共済金貸付の発生は減少傾向にあるにもかかわらず、加入が急増。解約手当金の支給率が100%となる、加入後3年目、4年目に解約が大きくなるが、近年その傾向が特に顕著になっている。直近では約33%が3年目、4年目に解約する状況で、解約してすぐに再加入する行動変容が発生しており、加入・脱退の増加の一因になっているという。


脱退・再加入は、積立額の変動により貸付可能額も変動することとなり、連鎖倒産への備えが不安定となるため、本来の制度利用に基づく行動ではないと指摘。加入者へのアンケートでは、共済への加入理由として、「税制上の優遇措置があるため」を理由とするものが約3割、うち、税制上の優遇措置のみ目的が約2割となっており、約2割~3割が節税目的による加入と推定されるとして、中企庁は制度の不適切な利用への対応を求めていた。


提供:株式会社タックス・コム

 

2023年12月 6日 (水)

「インボイス開始後に特に留意してほしい事項」公表


 インボイス制度が10月1日から開始されたが、国税庁はこのほど、「インボイス制度開始後において特に留意いただきたい事項」をパンフレットにまとめ公表した。まず「登録通知が未達の場合の対応」を採り上げ、その対応として、事前にインボイスの交付が遅れる旨を先方に伝え、通知後にインボイスを交付、通知を受けるまでは登録番号のない請求書等を交付し、通知後に改めてインボイスを交付しなおす。


さらに、通知後にすでに交付した請求書等との関連性を明らかにした上で、インボイスに不足する登録番号を書類やメール等で知らせる。また、事後的な交付が困難な小売店等では、事前にインボイスの交付が遅れる旨を事業者のHPや店頭にて相手方に知らせて、事業者のHP等において登録番号を掲示し、相手方にそのページとレシートを併せて保存してもらうなどの対応が可能だとしている。


次に「インボイスの適正性の確認」を留意事項の一つとして挙げて、売手から受領したインボイスについて、登録番号が適正なものか、取引の都度確認する必要があるのかとの疑問に対して、インボイスの適正性(番号が有効かどうか)については、事業者において確認する必要があるが、必ずしも取引の都度確認する必要はなく、取引先の規模・関係性・取引の継続性などを踏まえ、判断することになると説明。


また、インボイス公表サイトでの検索結果と、インボイスに記載された名称(屋号)が異なる場合はどうすればいいのかに対しては、公表サイトは、取引先から受領した請求書等に記載されている番号が、「登録番号」として取引時点において有効なものかを確認するために利用するものであり、その有効性が確認できれば、一義的には正しいインボイスとして取り扱って差し支えないとしている。


最後の留意事項は「クレジットカード利用の場合」。クレジットカード利用明細書は、一般的にインボイス記載事項を満たす書類には該当しないため、その保存のみで仕入税額控除はできない。ただし、例えば、少額特例の対象となる取引や、公共交通機関特例、出張旅費等特例など、インボイス保存不要で仕入税額控除が可能となる特例の対象となる取引は、カード利用明細書等に基づいて仕入税額控除に係る処理をしても問題ないとしている。


そのほか、ETCの利用に係るクレジットカード利用明細書は、ETC利用照会サービスからダウンロードした利用証明書(高速道路会社等ごとに任意の一取引)と合わせることで、簡易インボイスの記載事項を満たすものとなるので、その場合は、保存が必要になると説明している。


同パンフレットは↓
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/0023011-111.pdf


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2023年1月 3日 (火)

インボイス発行事業者となる免税事業者の負担軽減等

  適格請求書等保存方式(インボイス制度)は来年10月にスタートするが、2023年度税制改正では、その円滑な実施に向けた見直しが行われる。まず、免税事業者から消費税を納める課税事業者となる事業者の負担を軽減する緩和措置として、2023年10月1日から2026年9月30日までの日の属する各課税期間までに新たに課税事業者となる場合は、納付税額をその課税標準額に対する消費税額の2割に軽減する経過措置が設けられる。


次に、基準期間における課税売上高1億円以下又は特定期間における課税売上高が5000万円以下の事業者が、2023年10月1日から2029年9月30日までの6年間に行う課税仕入について、その課税仕入れに係る支払対価の額が1万円未満である場合には、一定の事項が記載された帳簿のみを保存すればインボイスがなくても仕入税額控除を行う経過措置が講じられる。これは、小規模事業者である買手の事務負担軽減措置だ。


インボイス発行事業者登録制度については、免税事業者がインボイス発行事業者の登録申請書を提出し、課税期間の初日から登録を受けようとする場合には、その課税期間の初日から起算して15日前の日(現行は、その課税期間の初日の前日から起算して1月前の日)までに登録申請書を提出しなければならないこととする。この場合に、その課税期間の初日後に登録されたときは、同日に登録を受けたものとみなされる。


これは、2023年3月31日の登録申請期限について柔軟な対応を行うものだ。また、インボイス発行事業者が登録の取消しを求める届出書を提出し、その提出があった課税期間の翌課税期間の初日から登録を取り消そうとする場合には、その課税期間の初日から起算して15日前の日(現行は、その提出があった課税期間の末日から起算して30日前の日の前日)までに届出書を提出しなければならないこととする。


そのほか、インボイス発行事業者の登録等に関する経過措置の適用により、2023年10月1日後に登録を受けようとする免税事業者は、その登録申請書に、提出する日から15日を経過する日以後の日を登録希望日として記載するものとする。なお、2023年10月1日からインボイス発行事業者の登録を受けようとする事業者が、その申請期限後に提出する登録申請書に記載する困難な事情については、運用上、記載がなくても改めて求めない。

提供:株式会社タックス・コ

2022年8月19日 (金)

消費税の課税仕入れ関係の計算で誤りやすい事例

消費税額の「仕入控除税額」の計算方法は、その課税期間中の課税売上高が5億円以下、かつ、課税売上割合が95%以上であるか、課税期間中の課税売上高が5億円超又は95%未満であるかにより異なる。課税期間中の課税売上高が5億円以下、かつ、課税売上割合が95%以上の場合は、課税期間中の課税売上に係る消費税額から、その課税期間中の課税仕入れ等に係る消費税額の全額を控除する。


一方、課税売上割合が5億円超又は95%未満の場合には、課税仕入れ等に係る消費税額の全額を控除するのではなく、課税売上に対応する部分のみを控除する。ところで、課税仕入れ関係の計算で誤りやすい事例をみると、事業用土地を譲渡したが、その対価の額を課税売上割合の分母の金額に含めていないケースがある。土地の譲渡の対価の額は非課税売上となることから、課税売上割合の計算上、分母の金額に含める必要がある。


また、課税仕入れに係る税額の計算で、課税仕入れに係る支払い対価の額(税込み)に110分の10を乗じて計算している例がみられるが、これでいいのだろうか? 消費税の税率は10%だが、国税の消費税率が7.8%、地方消費税の2.2%相当を含めると10%ということになる。つまり、課税仕入れに係る支払対価の額(税込み)に110分の7.8を乗じて計算することになる。このへんが間違いやすいので要注意だ。


さらに、一般課税の申告に当たり、所得税の決算書等の経費科目ごとに一括して課否判定を行い、仕入控除税額の計算をしている例も見受けられる。こうした場合、例えば、接待交際費、雑費等のなかに、商品券やビール券、収入印紙の購入代金など、課税仕入れに該当しないものが含まれている場合には、それらを除いて計算する必要があるので十分に注意したい。


のほか、事業と家事に共用する減価償却資産を取得しているが、その取得価額の全額を課税仕入れに係る支払対価の額としているケースだ。家事共用資産を取得した場合、その家事使用に係る部分は、課税仕入れに該当しない。このケースでは、その資産の取得に係る課税仕入れに係る支払対価の額は、その資産の使用率、使用面積割合等の合理的な基準により計算しなければならない。


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2022年4月 5日 (火)

免税事業者が課税事業者となったときの仕入税額控除

免税事業者が新たに課税事業者となる場合、前期から繰り越されてきた「棚卸資産に含まれる消費税」の取扱いに迷わないだろうか。この場合は、課税事業者となる日の前日において所有する棚卸資産のうちに、納税義務が免除されていた期間に仕入れた棚卸資産がある場合は、その棚卸資産に係る消費税額を、課税事業者になった課税期間の仕入れに係る消費税額の計算の基礎となる課税仕入れ等の税額とみなして仕入税額控除の対象とするのだ。

この対象となる棚卸資産は、商品、製品、半製品、仕掛品、原材料、貯蔵中の消耗品等で、現に所有しているものをいう。また、仕入税額控除の対象とすることができる棚卸資産の消費税額の計算は、その棚卸資産の取得費用の額に110分の7.8(軽減税率の適用対象となる棚卸資産については108分の6.24)を掛けた金額となる。この率は、棚卸資産を仕入れた日が2014年4月1日(消費税率8%へ引上げ)の前か後で異なる。

具体的には、新たに課税事業者となる場合に、2014年4月1日前に仕入れた棚卸資産を有している場合には、その棚卸資産の取得費用の額に105分の4を掛けて棚卸資産に係る消費税額を計算する。一方、新たに課税事業者となる場合に、2014年4月1日以降2019年10月1日前に仕入れた棚卸資産を有している場合には、その棚卸資産の取得価額に108分の6.3を掛けて棚卸資産に係る消費税額を計算する。

この場合の棚卸資産の取得費用の額には、その棚卸資産の購入金額のほかに、引取運賃や荷造費用、そのほかこれを購入するために要した費用の額などが含まれる。また、この適用を受けるためには、その対象となる棚卸資産の明細を記載した書類をその作成した日の属する課税期間の末日の翌日から2ヵ月を経過した日から7年間保存しなければならないこととされている。

上記とは逆のパターンで、課税事業者が免税事業者となった場合には、課税事業者だった課税期間の末日に所有する棚卸資産のうち、その課税期間中に仕入れた棚卸資産に係る消費税額は、その課税期間の仕入れに係る消費税額の計算の基礎となる課税仕入れ等の税額には含まれないこととされる。つまり、課税事業者期末時点で残る「棚卸資産」のうち、課税事業者最終年度の仕入に係る消費税は、「仕入税額控除」できないのだ。

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2022年3月31日 (木)

土地、建物及び株式等以外の資産を譲渡したとき


譲渡所得とは、一般的に土地、建物、株式等、ゴルフ会員権、金地金などの資産を譲渡することによって生ずる所得をいう。ただし、事業用の商品などの棚卸資産や山林の譲渡、使用可能期間が1年未満の減価償却資産や取得価額が10万円未満の減価償却資産(業務の性質上基本的に重要なものを除く)及び一括償却資産の必要経費算入の規定の適用を受けた減価償却資産などの譲渡による所得は、譲渡所得に含まれない。

譲渡所得のうち、土地、建物及び株式等以外の資産を譲渡したときの譲渡所得の金額は、「短期譲渡所得の総収入金額-(取得費+譲渡費用)+長期譲渡所得の総収入金額-(取得費+譲渡費用)=譲渡益」「譲渡益-特別控除額(最高50万円)=譲渡所得の金額」のように計算する。取得費には事業所得などの必要経費に算入されたものは含まれない。譲渡費用とは売るために直接かかった費用をいう。

また、譲渡所得は、譲渡した各資産の所有期間に応じて、つまり短期譲渡所得か長期譲渡所得かの区分によって課税の内容が異なる。短期譲渡所得とは、所有期間が5年以下の資産を譲渡することにより生ずる所得をいう。ただし、自己の研究成果である特許権などは所有期間に関係なく、長期譲渡所得となる。一方、長期譲渡所得とは、所有期間が5年を超える資産を譲渡することにより生ずる所得をいう。

特別控除額は、短期譲渡所得と長期譲渡所得の合計で50万円までだ。まず先に短期譲渡所得の譲渡益から控除し、残りがあれば長期譲渡所得の譲渡益から控除する。譲渡益が50万円より少ない場合は、譲渡益が特別控除額となる。土地、建物及び株式等以外の資産を譲渡したことによる所得は、他の所得、例えば給与所得などと合計して、総所得金額を求め、所得控除の合計額を控除し、その残額に所得税の税率を乗じて税額を計算する。

なお、総所得金額を求めるときに合計する所得金額は、短期譲渡所得の金額は、その全額だが、長期譲渡所得の金額は、その2分の1に相当する金額となる。このように、所有期間の長い資産を売ったときのほうが、優遇されて課税される仕組みなので、短期と長期の区分が重要となる。所有期間の判断を誤ると、税金が大きく違ってくるので、売却するタイミングには注意が必要となる。

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2022年2月18日 (金)

インボイス発行事業者登録の経過期間を6年間延長



2023年10月1日から、消費税の仕入税額控除の方式として適格請求書保存方式(インボイス制度)が導入される。2021年10月からインボイスを発行できる「適格請求書発行事業者」になるための登録申請が始まっているが、免税事業者が2023年10月1日の属する課税期間中に登録を受けた場合には、登録日から課税事業者となる経過措置が設けられている。この経過措置期間以外ではインボイス発行事業者の登録は受けられない。

2022年度税制改正においては、この経過措置期間が2023年10月1日から2029年9月30日まで6年間延長される。これに伴い、この経過措置期間中はインボイスの登録申請書の提出のみで登録手続きが完了するため、課税選択届出書の提出は不要となる。インボイス発行事業者の登録を受けた場合は、登録日から課税事業者となり、基準期間の課税売上高にかかわらず、登録日から課税期間の末日までの期間について、消費税の申告が必要になる。

経過措置の適用で免税事業者がインボイス発行事業者(課税事業者)になった場合、改正前は、登録開始日から2年間は免税事業者になれない、いわゆる“2年縛り”の対象外とされていたが、改正後は、登録日が2023年10月1日の属する課税期間中である事業者以外は、その登録日の属する課税期間の翌課税期間からその登録日以後2年間は事業者免税点制度を適用しない、“2年縛り”の対象となるとされる。

また、インボイス制度開始後の一定期間は、免税事業者からの仕入れ税額相当額の一定割合を控除できる経過措置(2023年10月から2026年9月末は仕入税額相当額の80%、2026年10月から2029年9月末は仕入税額相当額の50%)がある。この適用要件に、免税事業者から受領する区分記載請求書と同様の事項が記載された請求書等の保存があるが、改正後は、区分記載請求書の電子データでの提供を受けて保存する場合も認める。

なお、調整対象固定資産(税抜100万円以上の棚卸以外の資産)取得時のいわゆる“3年縛り”については、登録日が2023年10月1日の属する課税期間か否かに関係なく、改正前同様、対象外になるという。“3年縛り”とは、租税回避防止の観点から、免税事業者になれない期間中に調整対象固定資産を取得等した場合には、さらにその取得日の属する課税期間の初日から3年間は免税事業者になれないというもの。

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2021年8月12日 (木)

インボイス制度の登録申請は10月1日に受付開始!

 

2023年10月1日から、消費税の仕入税額控除の方式としてインボイス制度が導入されることから、現在多くの事業者がそれに向けた準備に追われている。インボイスを発行できる「適格請求書発行事業者」になるためには、登録申請書を提出し、登録を受ける必要がある。こうしたなか、国税庁はこのほど、「適格請求書発行事業者」になるための登録申請手続きに係る詳細な情報等をホームページに掲載した。

インボイス制度とは「適格請求書等保存方式」のこと。複数税率に対応した仕入税額控除の方式として導入されるもので、仕入税額控除の要件として、原則、適格請求書発行事業者から交付を受けた適格請求書(インボイス)の保存が必要になる。適格請求書とは、以下の事項が記載された書類等をいう。それは、(1)適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号、(2)課税資産の譲渡等を行った年月日。

さらに、(3)課税資産の譲渡等に係る資産又は役務の内容(課税資産の譲渡等が軽減対象資産の譲渡等である場合には、資産の内容及び軽減対象資産の譲渡等である旨)、(4)課税資産の譲渡等の税抜価額又は税込価額を税率ごとに区分して合計した金額及び適用税率、(5)税率ごとに区分した消費税額等、(6)書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称、の各事項が記載された請求書や納品書、領収書、レシート等のこと。

つまり、現行の「区分記載請求書」に「登録番号」、「適用税率」及び「消費税額等」の記載が追加された書類やデータをいう。この適格請求書を発行できるのは「適格請求書発行事業者」に限られ、同事業者になるためには、所轄税務署に登録申請書を提出し、登録を受ける必要がある。登録申請書の提出ができるのは2021年10月1日以降。登録申請手続きはe-Taxで行うことができ、個人事業者はスマートフォンからも申請可能だ。

なお、相手方から交付を受けた請求書等が適格請求書に該当することを客観的に確認できるよう、適格請求書発行事業者の情報については、国税庁HP「適格請求書発行事業者公表サイト」(本年10月運用開始予定)で公表される。また、インボイス制度に関しては、全国どこからでも参加可能なオンライン説明会を開催するほか、制度に関する一般的な質問や相談は消費税軽減税率・インボイス制度電話相談センターで受け付けている。

インボイス制度については↓
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice.htm

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このジローの大学ノートについて

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    新しい税法とか、忘れがちなこととか、何度も確認したいことを記載しています。ビギナーの方にも分かるように説明できることを心がけているつもりです。 自分のノート代わりですので、正確な情報ではない場合もあるかもしれません。説明不足のところがあったり、正確でないところがあったらご指摘くだされば幸いです。

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