2022年4月 5日 (火)

免税事業者が課税事業者となったときの仕入税額控除

免税事業者が新たに課税事業者となる場合、前期から繰り越されてきた「棚卸資産に含まれる消費税」の取扱いに迷わないだろうか。この場合は、課税事業者となる日の前日において所有する棚卸資産のうちに、納税義務が免除されていた期間に仕入れた棚卸資産がある場合は、その棚卸資産に係る消費税額を、課税事業者になった課税期間の仕入れに係る消費税額の計算の基礎となる課税仕入れ等の税額とみなして仕入税額控除の対象とするのだ。

この対象となる棚卸資産は、商品、製品、半製品、仕掛品、原材料、貯蔵中の消耗品等で、現に所有しているものをいう。また、仕入税額控除の対象とすることができる棚卸資産の消費税額の計算は、その棚卸資産の取得費用の額に110分の7.8(軽減税率の適用対象となる棚卸資産については108分の6.24)を掛けた金額となる。この率は、棚卸資産を仕入れた日が2014年4月1日(消費税率8%へ引上げ)の前か後で異なる。

具体的には、新たに課税事業者となる場合に、2014年4月1日前に仕入れた棚卸資産を有している場合には、その棚卸資産の取得費用の額に105分の4を掛けて棚卸資産に係る消費税額を計算する。一方、新たに課税事業者となる場合に、2014年4月1日以降2019年10月1日前に仕入れた棚卸資産を有している場合には、その棚卸資産の取得価額に108分の6.3を掛けて棚卸資産に係る消費税額を計算する。

この場合の棚卸資産の取得費用の額には、その棚卸資産の購入金額のほかに、引取運賃や荷造費用、そのほかこれを購入するために要した費用の額などが含まれる。また、この適用を受けるためには、その対象となる棚卸資産の明細を記載した書類をその作成した日の属する課税期間の末日の翌日から2ヵ月を経過した日から7年間保存しなければならないこととされている。

上記とは逆のパターンで、課税事業者が免税事業者となった場合には、課税事業者だった課税期間の末日に所有する棚卸資産のうち、その課税期間中に仕入れた棚卸資産に係る消費税額は、その課税期間の仕入れに係る消費税額の計算の基礎となる課税仕入れ等の税額には含まれないこととされる。つまり、課税事業者期末時点で残る「棚卸資産」のうち、課税事業者最終年度の仕入に係る消費税は、「仕入税額控除」できないのだ。

提供:株式会社タックス・コム

2022年3月31日 (木)

土地、建物及び株式等以外の資産を譲渡したとき


譲渡所得とは、一般的に土地、建物、株式等、ゴルフ会員権、金地金などの資産を譲渡することによって生ずる所得をいう。ただし、事業用の商品などの棚卸資産や山林の譲渡、使用可能期間が1年未満の減価償却資産や取得価額が10万円未満の減価償却資産(業務の性質上基本的に重要なものを除く)及び一括償却資産の必要経費算入の規定の適用を受けた減価償却資産などの譲渡による所得は、譲渡所得に含まれない。

譲渡所得のうち、土地、建物及び株式等以外の資産を譲渡したときの譲渡所得の金額は、「短期譲渡所得の総収入金額-(取得費+譲渡費用)+長期譲渡所得の総収入金額-(取得費+譲渡費用)=譲渡益」「譲渡益-特別控除額(最高50万円)=譲渡所得の金額」のように計算する。取得費には事業所得などの必要経費に算入されたものは含まれない。譲渡費用とは売るために直接かかった費用をいう。

また、譲渡所得は、譲渡した各資産の所有期間に応じて、つまり短期譲渡所得か長期譲渡所得かの区分によって課税の内容が異なる。短期譲渡所得とは、所有期間が5年以下の資産を譲渡することにより生ずる所得をいう。ただし、自己の研究成果である特許権などは所有期間に関係なく、長期譲渡所得となる。一方、長期譲渡所得とは、所有期間が5年を超える資産を譲渡することにより生ずる所得をいう。

特別控除額は、短期譲渡所得と長期譲渡所得の合計で50万円までだ。まず先に短期譲渡所得の譲渡益から控除し、残りがあれば長期譲渡所得の譲渡益から控除する。譲渡益が50万円より少ない場合は、譲渡益が特別控除額となる。土地、建物及び株式等以外の資産を譲渡したことによる所得は、他の所得、例えば給与所得などと合計して、総所得金額を求め、所得控除の合計額を控除し、その残額に所得税の税率を乗じて税額を計算する。

なお、総所得金額を求めるときに合計する所得金額は、短期譲渡所得の金額は、その全額だが、長期譲渡所得の金額は、その2分の1に相当する金額となる。このように、所有期間の長い資産を売ったときのほうが、優遇されて課税される仕組みなので、短期と長期の区分が重要となる。所有期間の判断を誤ると、税金が大きく違ってくるので、売却するタイミングには注意が必要となる。

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2022年2月18日 (金)

インボイス発行事業者登録の経過期間を6年間延長



2023年10月1日から、消費税の仕入税額控除の方式として適格請求書保存方式(インボイス制度)が導入される。2021年10月からインボイスを発行できる「適格請求書発行事業者」になるための登録申請が始まっているが、免税事業者が2023年10月1日の属する課税期間中に登録を受けた場合には、登録日から課税事業者となる経過措置が設けられている。この経過措置期間以外ではインボイス発行事業者の登録は受けられない。

2022年度税制改正においては、この経過措置期間が2023年10月1日から2029年9月30日まで6年間延長される。これに伴い、この経過措置期間中はインボイスの登録申請書の提出のみで登録手続きが完了するため、課税選択届出書の提出は不要となる。インボイス発行事業者の登録を受けた場合は、登録日から課税事業者となり、基準期間の課税売上高にかかわらず、登録日から課税期間の末日までの期間について、消費税の申告が必要になる。

経過措置の適用で免税事業者がインボイス発行事業者(課税事業者)になった場合、改正前は、登録開始日から2年間は免税事業者になれない、いわゆる“2年縛り”の対象外とされていたが、改正後は、登録日が2023年10月1日の属する課税期間中である事業者以外は、その登録日の属する課税期間の翌課税期間からその登録日以後2年間は事業者免税点制度を適用しない、“2年縛り”の対象となるとされる。

また、インボイス制度開始後の一定期間は、免税事業者からの仕入れ税額相当額の一定割合を控除できる経過措置(2023年10月から2026年9月末は仕入税額相当額の80%、2026年10月から2029年9月末は仕入税額相当額の50%)がある。この適用要件に、免税事業者から受領する区分記載請求書と同様の事項が記載された請求書等の保存があるが、改正後は、区分記載請求書の電子データでの提供を受けて保存する場合も認める。

なお、調整対象固定資産(税抜100万円以上の棚卸以外の資産)取得時のいわゆる“3年縛り”については、登録日が2023年10月1日の属する課税期間か否かに関係なく、改正前同様、対象外になるという。“3年縛り”とは、租税回避防止の観点から、免税事業者になれない期間中に調整対象固定資産を取得等した場合には、さらにその取得日の属する課税期間の初日から3年間は免税事業者になれないというもの。

提供:株式会社タックス・コム

2021年8月12日 (木)

インボイス制度の登録申請は10月1日に受付開始!

 

2023年10月1日から、消費税の仕入税額控除の方式としてインボイス制度が導入されることから、現在多くの事業者がそれに向けた準備に追われている。インボイスを発行できる「適格請求書発行事業者」になるためには、登録申請書を提出し、登録を受ける必要がある。こうしたなか、国税庁はこのほど、「適格請求書発行事業者」になるための登録申請手続きに係る詳細な情報等をホームページに掲載した。

インボイス制度とは「適格請求書等保存方式」のこと。複数税率に対応した仕入税額控除の方式として導入されるもので、仕入税額控除の要件として、原則、適格請求書発行事業者から交付を受けた適格請求書(インボイス)の保存が必要になる。適格請求書とは、以下の事項が記載された書類等をいう。それは、(1)適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号、(2)課税資産の譲渡等を行った年月日。

さらに、(3)課税資産の譲渡等に係る資産又は役務の内容(課税資産の譲渡等が軽減対象資産の譲渡等である場合には、資産の内容及び軽減対象資産の譲渡等である旨)、(4)課税資産の譲渡等の税抜価額又は税込価額を税率ごとに区分して合計した金額及び適用税率、(5)税率ごとに区分した消費税額等、(6)書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称、の各事項が記載された請求書や納品書、領収書、レシート等のこと。

つまり、現行の「区分記載請求書」に「登録番号」、「適用税率」及び「消費税額等」の記載が追加された書類やデータをいう。この適格請求書を発行できるのは「適格請求書発行事業者」に限られ、同事業者になるためには、所轄税務署に登録申請書を提出し、登録を受ける必要がある。登録申請書の提出ができるのは2021年10月1日以降。登録申請手続きはe-Taxで行うことができ、個人事業者はスマートフォンからも申請可能だ。

なお、相手方から交付を受けた請求書等が適格請求書に該当することを客観的に確認できるよう、適格請求書発行事業者の情報については、国税庁HP「適格請求書発行事業者公表サイト」(本年10月運用開始予定)で公表される。また、インボイス制度に関しては、全国どこからでも参加可能なオンライン説明会を開催するほか、制度に関する一般的な質問や相談は消費税軽減税率・インボイス制度電話相談センターで受け付けている。

インボイス制度については↓
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice.htm

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2021年2月 8日 (月)

確定申告・納付期限を4月15 日まで1ヵ月間延長

2021/02/04

<国税庁>


国税庁は2日、申告所得税、贈与税及び個人事業者の消費税の申告・納付期限を2021年4月15 日(木)まで延長すると公表した。これは、政府が2日、新型コロナの感染拡大を受けて発令していた緊急事態宣言を、栃木県を除く10都府県は3月17日まで1ヵ月延長するなど、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言の期間が2020年分所得税の確定申告期間(2月16日~3月15日)と重なることを踏まえたもの。

十分な申告期間を確保して確定申告会場の混雑回避の徹底を図る観点から、申告所得税 (及び復興特別所得税)、贈与税及び個人事業者の消費税(及び地方消費税)の申告期限・納付期限について、全国一律で2021年4月15日(木)まで延長することとした。これまで、東日本大震災の後に被災者などを対象に期間を延長したことがあるが、新型コロナ感染が拡大した昨年に引き続き、2年連続で全国一律延長するのは初めて。

所得税等の申告期限・納付期限は、当初、申告所得税及び贈与税は3月15日、個人事業者の消費税は3月31日だったが、これらが一律、4月15日(木)まで延長されることになる。これに伴い、申告所得税及び個人事業者の消費税の振替納税利用者の振替日についても、申告所得税は5月31日(月)(当初は4月19日)、個人事業者の消費税は5月24日(月)(当初は4月23日)に延長される。

今回の確定申告期間の延長は、毎年、全国で数百万人を超える納税者が期間中に相談や申告に訪れることから、期間延長で混雑緩和を図る狙いもある。国税庁によると、確定申告会場については、レイアウト・運営方法を昨年とは大幅に見直しており、換気・消毒・距離確保といった感染症対策や時間指定の入場整理券の導入等により三密回避を徹底することで、安心して相談できる環境整備を進めているという。

なお、3月16日(火)以降は、会場によっては相談スペースの確保に制約が生じることも予想されることから、会場での申告相談の希望者は、申告の準備が整い次第、可能な範囲内で早めに来場するよう要請している。また、申告や相談に当たっては、自宅等からもe-Taxや電話相談・チャットボットが利用できるので、感染症対策の観点からもインターネット経由での確定申告を利用するよう呼びかけている。

提供:株式会社タックス・コム

2020年10月 7日 (水)

固定資産税等の軽減措置

固定資産税等の軽減措置に関するQ&A集の更新と留意点
2020/10/05

中小企業庁は9月3日「固定資産税等の軽減措置に関するQ&A集」を更新した(注1)

同制度は、中小事業者等の税負担を軽減するため、令和3年度課税の1年度分に限り、事業用家屋及び償却資産に係る固定資産税および都市計画税の課税標準額を軽減するもので、令和2年2月~10月までの任意の連続する3カ月間の事業収入を前年の同期間と比較し、事業収入の減少の程度に応じて(事業収入の減少率30%以上50%未満軽減率2分の1、 50%以上軽減率全額)軽減が行われるものである。

「固定資産税等の軽減措置に関するQ&A集」には53問のQ&Aが記載されており、申告受付期間、必要書類、居住用家屋と一体の事務所等の取扱い等について記載されている。

軽減申告を行う際には、認定経営革新等支援機関等が確認した申告書及び同機関に提出した書類一式(1.中小事業者等であること、2.事業収入が一定程度落ちこんでいること、3.事業の用に供している資産であること)の提出が必要になり、この場合の必要書類についても同Q&Aに記載がされている。

また、特例対象家屋が事業用であることを、どのような書類で証明したら良いのかについての記載もあるため確認をしておくとよい。

なお、提出する申告書様式は、対象設備の所在する各地方自治体が定める申告書様式となっているため、事前に確認しておくことが必要である。(地方自治体によって申告書様式の公表時期が異なるため)(東京都特別区の場合、東京都主税局「新型コロナウイルス感染症の影響により事業収入が減少している中小事業者等に対する令和3年度分の固定資産税・都市計画税の軽減措置について(注2)」に掲載)

令和2年度については、減免・軽減等はなく、納税が困難な場合には納税の猶予制度を利用すること、申告期限(令和3年2月1日)を過ぎてしまった場合、軽減措置を受けることができなくなるため、必ず期限内に申告する必要があることについて留意することが必要である。

<注釈>

  1. https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/2020/200903zeisei_qa.pdf
  2. https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/ncov/new_virus_kotei_small.html

提供:株式会社日本ビジネスプラン

2020年2月 3日 (月)

国外居住親族の扶養控除の適用を受けるには

 経済の国際化のなか、仕事の都合で家族を国外に残して日本で会社勤めをしている外国籍の人が増えているが、この場合、日本での所得に対して国外に住む家族の分の扶養控除等の適用を受けることができるのだろうか。結論としては、その家族が国内に住んでいても国外に住んでいても、また外国籍であっても、扶養親族に該当するのであれば扶養控除等の適用を受けることはできる。

ただし、外国籍の人に限らず日本人でも子供等その家族が国外に1年以上継続して住んでいて、その国外居住親族について扶養控除等の適用を受ける場合は、国外居住親族に係る一定の書類を会社等の源泉徴収義務者に提出する必要がある。一定の書類とは、日本国内にいる人(居住者)と親族であることを示す親族関係書類と、居住者が実際に送金して扶養していることを示す送金関係書類だ。

 まず、親族関係書類ついては、戸籍の附票の写しその他の国又は地方公共団体が発行した書類及び国外居住親族の旅券(パスポート)の写しか、外国政府又は外国の地方公共団体が発行した書類(国外居住親族の氏名、生年月日及び住所又は居所の記載があるものに限る)のいずれかの書類となる。これらは国外居住親族の旅券の写しを除き原本の提出又は提示が必要となる。

つまり、戸籍謄本などを用意すればいいのだが、海外では戸籍制度はほとんどなく戸籍謄本も存在しない。したがって、戸籍謄本がない外国籍の人は、主に婚姻証明書や出生証明書を提示して配偶者であることや親子関係であることを証明する。また配偶者の親について扶養控除を受ける場合などは配偶者との婚姻証明書と、配偶者とその親の親子関係を証明する出生証明書等の両方の提示が必要になるなど、証明書を組み合わせる必要がある。

 次に、送金関係書類は、金融機関の書類又はその写しで、その金融機関が行う為替取引により居住者から国外居住親族に支払いをしたことを明らかにする書類や、クレジットカード発行会社の書類又はその写しで、国外居住親族がそのクレジットカード発行会社が交付したカードを提示して商品等を購入したこと等により、その商品等の購入等の代金相当額の金銭をその居住者から受領した、又は受領することとなることを明らかにする書類だ。

具体的には外国送金依頼書の控えや居住者が契約し国外居住親族が使用するために発行したクレジットカードで、その利用代金を居住者が支払うこととしているものに係る利用明細書などだ。ただ、送金関係書類は扶養控除等を適用する国外居住親族の各人ごとに必要となるので、国外に居住する配偶者と子供がいた場合に、配偶者に対してまとめて送金している場合は、配偶者のみに対する送金関係書類として取り扱われるため注意が必要だ。

提供:株式会社タックス・コム

2019年12月12日 (木)

遺留分制度改正、代物弁済に注意!

 

2018年7月、約40年ぶりの民法改正により相続法が大きく変わった。このうち遺留分制度改正が今年7月1日に施行されているが、施行後5ヵ月が経過した今、改正遺留分制度についての注意点がクローズアップされ、遺留分制度の改正の税金への影響に関心が寄せられている。遺留分とは、相続人が請求できる最低保証額のこと。例えば、遺言により相続財産を全く貰えない場合でも遺留分だけは保証されている。

遺留分は法定相続分の2分の1(直系尊属のみが相続人である場合は3分の1)だ。この遺留分制度については、従来は遺留分について相続財産(物)を直接返還することが原則だった。改正前は、遺留分の対象となる財産が不動産のみの場合、不動産が共有名義となり、相続後の不動産の運営、処分などに支障が出るおそれがあった。不動産が共有状態になると、事業承継にも支障となるケースも多かった。

そこで、改正後は、遺留分侵害額に相当する金額は、原則「金銭」で請求をすることとなった。このため、共有名義を回避できるようになったわけだ。ただし、代物弁済には注意が必要となる。遺留分侵害額に相当する金額を請求された際に、金銭による支払いができない場合、金銭に代えて不動産の持ち分を渡すと、民法上の「代物弁済」にあたる。代物弁済は税務上、不動産の持ち分を譲渡(売却)したものと考える。

 つまり、例えば5000万円の遺留分を金銭ではなく不動産で支払った場合、「不動産を5000万円で売却し、その代金5000万円を請求者に渡した」と考える。そして請求者はその5000万円で改めて不動産を購入したものと考えることになるというわけだ。代物弁済すると、譲渡所得による所得税・住民税が課税される可能性があるため、代物弁済には慎重な対応が必要となる。

なお、今回の改正では、生前贈与について持ち戻す期間を相続開始前の10年間に限定された。改正前は、遺留分の基礎財産に含める贈与の期間制限はなく、時期を問わず遺留分算定の基礎となる財産の価額に含めるとされていた。改正法では、相続人に対する贈与は相続開始前の10年間にされたものに限定し、相続人に対し、相続開始より10年以上前に贈与された財産は、遺留分を算定するための財産の価額に含まれないこととされている。


提供:株式会社タックス・コム

2019年11月29日 (金)

軽減税率制度実施後の消費税申告書作成の留意点


 国税庁はこのほど、軽減税率制度実施後の消費税申告書作成の留意点に関する資料をHP上に掲載した。この資料では、制度実施後における消費税申告書の作成に当たって、事業者に留意してほしい事項などをまとめている。軽減税率制度の下での消費税申告書の作成に当たっては、取引を税率の異なるごとに区分して記帳(区分経理)した帳簿等に基づき消費税額を計算することとなるので、区分経理を適切に行うことが重要としている。

売上は交付した請求書等の控えを、仕入れは受領した請求書等を基に区分経理をすることとなる。消費税の仕入税額控除の適用を受けるためには、区分経理に対応した帳簿及び区分記載請求書等の保存が必要となる。帳簿の区分経理は、必ずしも税率ごとに仕訳を区分しなくてもよいものの、消費税申告書作成の際には、税率ごとの集計が必要となることを見据え、日々の記帳から取引を税率ごとに区分しておくことが合理的としている。


区分経理(記帳)に当たっての留意点として、まず、旧税率が適用される取引がある場合、消費税等の軽減税率は、制度実施前と同じ8%だが、消費税率(6.3%→6.24%)と地方消費税率(1.7%→1.76%)の割合が異なる。したがって、区分経理に当たって、2019年10月1日前後の取引がある場合には、適用税率に注意する。請求書やレシートを基に確認したり、取引先に聞いてみるなどして、取引ごとの適用税率を確認の上、区分しておこう。


次に、イートイン/テイクアウトを税込同一価格で販売している場合に留意したいことは、税込同一価格を採用している場合でも、イートイン(店内飲食)とテイクアウト(持ち帰り)とでは適用税率が前者は10%、後者は8%と異なるので、販売事業者は、販売時点で顧客に対して、店内飲食か持ち帰りかの「意思確認」を行うなどして、判定した適用税率に基づき、区分経理及び申告を行う必要があることだ。


年間取引の集計に当たっては、元帳の勘定科目ごと・税率ごとの取引の合計額から、税率ごとに区分した課税売上及び課税仕入れを集計する必要がある。国税庁HPには、個人事業者向けに、消費税申告書の作成に便利な「課税取引金額計算表」を掲載しているので、活用できる(法人の事業者も活用できる)。軽減税率制度に対応した会計ソフトを利用している場合でも、日々の取引を税率ごとに区分して入力しておくことが必要となる。


申告書作成では、課税取引金額計算表などで集計した内容を基にして、課税売上と課税仕入れを適用税率ごとに消費税申告書及び付表に転記して消費税額を計算する。軽減税率制度実施後の申告書等の様式は、複数税率に対応した様式に変更されているが、作成手順自体は、これまでと大きく変わるものではない。付表の作成から申告書作成までの具体的な記載は、国税庁HP「消費税の軽減税率制度に対応した経理・申告ガイド」を参照のこと。


消費税申告書作成の留意点に関する資料は↓
http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/0019011-044_01.pdf


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2019年11月 5日 (火)

満期保険金は受取り方法により一時所得又は雑所得

 満期保険金等は、受取りの方法により、一時所得又は雑所得として課税される。また、保険料の負担者と保険金の受取人が異なる場合は、贈与税が課税される。

保険料の負担者と保険金受取人とが同一人の場合で、満期保険金等を一時金で受領した場合には、一時所得になる。一時所得の金額は、その満期保険金等以外に他の一時所得がないとすれば、受け取った保険金の総額から既に払い込んだ保険料又は掛金の額を差し引き、さらに一時所得の特別控除額50万円を差し引いた金額となる。課税の対象になるのは、この金額を更に1/2にした金額だ。

 満期保険金を年金で受領した場合には、公的年金等以外の雑所得になる。雑所得の金額は、その年中に受け取った年金の額から、その金額に対応する払込保険料又は掛金の額を差し引いた金額である。年金を受け取る際には、原則として所得税が源泉徴収される。年金が支払われる際は、「(年金の額-その年金の額に対応する保険料又は掛金の額)×10.21%」で計算した所得税及び復興特別所得税が源泉徴収される。

一方、保険料の負担者と年金の受取人が異なる場合には、保険料負担者から年金の受取人に対して、年金を受け取る権利が贈与されたものとみなされ、給付事由発生時点で贈与税が課税される。毎年支払を受ける年金(公的年金等以外の年金)に係る所得税については、年金支給初年は全額非課税、2年目以降は課税部分が階段状に増加していく方法により計算する。実際に贈与税の納税額が生じなかった場合もこの方法で計算する。

 なお、年金を受け取る際には、原則として所得税が源泉徴収されるが、2013年1月1日以後に支払われる生命保険契約等に基づく年金のうち、その年金の支払を受ける人と保険契約者とが異なる契約等で一定のものに基づく年金については、源泉徴収されない。また、満期保険金を年金で受領した場合で、年金の年額からそれに対応する保険料又は掛金の額を控除した残額が25万円未満の場合には、源泉徴収されない。

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このジローの大学ノートについて

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