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2010年11月29日 (月)

出向者の給与の支払は出向先か出向元か

出向の場合の給与の取扱い
従業員の給与は労務提供の対価なので、その提供を受ける法人が給与を負担するのが原則である。出向者は専ら出向先法人のために仕事をするのが普通だから、出向先法人での労務提供に応じた給与を、出向先法人の負担で支給するのが原則となる。

出向者に対する給与の取扱いは、出向先法人から支給される場合と出向元法人から支給される場合とで異なる。

1.出向先法人から支給される場合

① 出向者が出向先の法人において使用人である場合:
  支給額は給与として損金の額に算入される。

② 出向者が出向先の法人において役員となっている場合:
  役員報酬は原則として損金の額に算入される。この役員報酬が定期同額給与または事前確定届出給与でない場合は損金の額に算入されない 。

2.出向元法人から支給される場合

法人の使用人が他の法人に出向した場合に、その出向者の給与を従来どおり出向元の法人が支給することとしているため、出向先の法人が自己の負担すべき給与(退職給与を除く)に相当する金額を出向元の法人に「給与負担金」として支出したときは、出向先の法人のその出向者に対する給与として取り扱われる。
この場合の「給与負担金」の取扱いは、出向者が出向先の法人において使用人となっているか、役員になっているかにより異なる。

① 出向者が出向先の法人において使用人である場合:
  その給与負担金の額は、原則として、出向先の法人における使用人に対する給与として、損金の額に算入される。

② 出向者が出向先の法人において役員となっている場合:
   その役員に係る給与負担金については、次のいずれにも該当する場合は、出向先の法人が支出するその役員に係る給与負担金の支出を出向先の法人におけるその役員に対する給与の支給として、法人税法34条《役員給与の損金不算入》の規定が適用されることになる。

   イ.その役員に係る給与負担金の額について、その役員に対する給与として出向先の法人の株主総会、社員総会又はこれらに準ずるものの決議がされていること。

   ロ.出向契約等においてその出向者に係る出向期間及び給与負担金の額があらかじめ定められていること。

   このため、この取扱いの適用を受ける「給与負担金」について、事前確定届出給与の規定の適用を受ける場合には、出向先の法人がその納税地の所轄税務署長にその出向契約等に基づき支出する「給与負担金」に係る定めの内容に関する届出を行うこととなる。
   なお、出向先の法人が、出向元の法人がその出向者に支給する給与の額を超える給与負担金を支出している場合には、その超える部分の金額については「給与負担金」としての性格はないこととなる。したがって、そのことについて合理的な理由がない場合には、出向元の法人に対する寄附金として取り扱われる。

3.所得税の源泉徴収

出向者に対する給与の源泉徴収義務者は、給与の実質的な負担者ではなく、給与を支払う者になる。

4.住民税の特別徴収

出向者に対する住民税の特別徴収については、市区町村から送られてくる特別徴収税額の通知書に基づいて、給与の支払者が徴収する。

参照 (法基通9-2-45~46)

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