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2013年10月

2013年10月23日 (水)

混合診療解禁へ向けて、どうなる医療費控除?

政府はさきごろ、原則禁止されている混合診療を今後拡大していくことを盛り込んだ規制改革の実施計画を決定し、今秋を目途に抗がん剤から解禁していくという。混合診療とは、保険診療と自由診療を同時に受けることだが、日本では現在、一部の先進医療を除いて混合診療を原則禁止としているため、もし混合診療を行った場合、すべてが自由診療扱いになってしまう。

例えば、がん治療の一部に未承認の抗がん剤が含まれていると、治療費の全額が患者の自己負担になってしまう。混合診療解禁に向けた流れの中で関心が寄せられているのが、自由診療にかかる医療費控除や高額医療費の取扱いだ。税務上、病院にかかった費用など医療費控除の対象になる実際に支払った医療費の額から保険金等で補てんされる金額を差し引き、さらにその残額から10万円を引いた額が対象で、上限は年間200万円。

ここでいう「医療費」は意外に広く、病院に支払う診療代のほか、病院までの交通費や市販の風邪薬なども含まれる。そして、「病院に支払う診療代」は保険診療に限らないため、健康保険の適用がない自由診療であっても適用対象となる。このため、混合診療が解禁されることによって増加が見込まれている先進医療や国内未承認の抗がん剤等にかかった費用も対象になってくるわけだ。

一方、高額療養費制度とは公的医療保険制度の一部で、1ヵ月間に病院や薬局に支払った額が一定の自己負担額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度。ここでいう「自己負担額」は年齢や所得に応じて決まっており、例えば70歳未満の「上位所得者(月収53万円以上)」が1ヵ月100万円の医療費を支払った場合の自己負担上限額は15万5千円とされており、窓口負担30万円との差額14万5千円は申請すると戻ってくる。

ただし、自由診療は対象外なので、混合診療の解禁によって自由診療が増えたとしても、高額医療費の計算には取り込めない。

提供:株式会社タックス・コム

2013年10月16日 (水)

自賠責保険料は支払時に一括損金算入

本年4月から保険料が値上げされている自賠責保険は、自動車やバイクを運行する場合に、法律によって加入が義務付けられている保険(強制保険)だ。自家用車等の場合、通常、保険期間は3年、その後2年ごとに更新することになるが、その保険料の全額を加入、更新ごとに一括で支払うことになる。そこで、社用車を購入した場合、その自賠責保険料の処理について悩むことがある。

法人税法上、損金算入が認められる費用は、当期に債務が確定しているものに限られるが、継続的に役務提供を受けるための費用でまだ提供を受けていない費用(前払費用)のうち、その費用を支払った日から1年以内に受ける役務に係るもの、いわゆる短期前払費用を支払った場合において、継続してその事業年度の損金に算入しているときは、支払時点で一時の損金とすることが認められている。

自賠責保険料は、その提供される役務が2年分、3年分といった1年を超えるものだから、未経過期間に対応する保険料は前払処理が必要とも考えられる。しかし、この自賠責保険は、(1)保険契約の締結が強制されている、(2)同保険に加入しなければ車検を受けることができない、(3)保険契約期間が自動車では最長3年間程度(バイクでは5年間)、(4)保険料は3年間で3万9120円(普通乗用車)と少額であること、などの事情がある。

そこで、これらの点を考慮して、税務の執行現場では、短期前払費用に準じた取扱いが認められている。つまり、企業がこの自賠責保険料を毎事業年度継続して、支出時の損金に一括計上している場合には、その処理が認められる。運送業やタクシー業といった自動車を多く所有し、支払う保険料が多額となる企業においても、支払時に一時の損金とすることが認められることになる。

なお、自賠責と同じ強制加入の保険に、新築住宅の建設業者等に加入が義務付けられる住宅瑕疵担保責任保険がある。同保険は、新築住宅に瑕疵が判明して補修などを行った場合に保険料が支払われる。保険期間は10年だが、保険料は3万円から20万円程度と新築住宅の代金に比べ少額であり、建設業者等においては発注者等に引き渡す新築住宅ごとに契約するため膨大な数の保険契約数となることなどから、一時の損金が認められている。

提供:株式会社タックス・コム

2013年10月11日 (金)

婚外子相続「違憲判決」を受け、相続の取扱いを変更

<相続・贈与税>

最高裁が9月4日、結婚していない男女の間に生まれた婚外子の遺産相続分を、結婚している夫婦の子の半分と定めた民法の規定を「違憲」と判断したことを受け、国税庁は9月24日、9月5日以後、申告(期限内申告、期限後申告及び修正申告をいう)または処分により相続税額を確定する場合(2001年7月以後に開始された相続に限る)においては、相続税額の計算をする場合の取扱いを変更することを明らかにした。

具体的には、相続税額を確定する場合においては、「嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の2分の1」とする民法第900条第4号ただし書前段(「嫡出に関する規定」)がないものとして民法900条第4号の規定を適用した相続分に基づいて相続税額を計算することとなる。国税庁は、(1)2013年9月4日以前に相続税が確定している場合と(2) 2013年9月5日以後に相続税が確定する場合、に分けて留意事項を示している。

(1)の場合、違憲決定では、嫡出に関する規定についての違憲判断が「確定的なものとなった法律関係に影響を及ぼすものでない」旨判示されていることから、9月4日以前に、申告等により相続税額が確定している場合には、嫡出に関する規定を適用した相続分に基づいて相続税額の計算を行ったとしても、相続税額の是正はできない。また、嫡出に関する規定を適用して相続税額の計算を行っているのみでは、更正の請求の事由にはならない。

(2)の場合、9月5日以後に更正の請求を行う場合には、嫡出に関する規定がないものとして民法900条第4号の規定を適用した相続分に基づいて、更正の請求に係る相続税額を計算することになる。仮に遺産分割の日や調査期間が9月4日以前であっても、更正の請求に係る更正が9月5日以後に行われる限り同様となる。修正申告を行う場合も同様に、嫡出に関する規定がないものとして、修正申告に係る相続税額を計算することになる。

また、9月5日以後に新たに相続税額が確定する場合、つまり、相続開始の日、遺産分割の日及び相続税の法定申告期限が、9月4日以前であっても、9月5日以後に、申告(期限後申告及び修正申告を含む)を行う場合には、嫡出に関する規定がないものとして民法900条第4号の規定を適用した相続分に基づいて、相続税額を計算することができる、との留意事項を示している。

この件は↓
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h25/saikosai_20130904/index.htm

提供:株式会社タックス・コム

2013年10月10日 (木)

「ふるさと納税」、約5割の地方団体が特産品等を送付

<地方税>

「ふるさと寄附金制度」(いわゆる「ふるさと納税」)は創設から5年が経過したが、総務省が47都道府県及び1742市区町村を対象に実施した「ふるさと納税に関する調査」結果によると、寄附者との関係づくりのための取組み(複数回答)としては、「お礼状、感謝状等の送付」との回答が約9割(44都道府県、1554市区町村)で最も多かったが、次いで「特産品等を送付」している地方団体が約5割(23都道府県、909市区町村)あった。

寄附金の収納方法(複数回答)は、「現金」、「専用口座への振込み」を採用している都道府県はともに72%、市区町村は各83%、76%、「現金書留」は都道府県が51%、市区町村が62%であるのに対し、「クレジットカード」導入の都道府県は81%あるが、市区町村では6%に過ぎず、「ページー」、「コンビニ納付」はともに1%と少ない。寄附手続きに係る改善点(自由記述)では、「クレジット決済等収納方法の多様化」が最多だった。

寄附金の申告に係る事務負担軽減の取組み(複数回答)では、「寄附者へ控除に必要な手続きを記載した文書を配布等により周知」を実施している都道府県が62%、市区町村が46%、また、「寄附者へ記入済みの寄附金税額控除申告書の送付」が都道府県で13%、市区町村で18%だが、「特になし」との都道府県が28%、市区町村が41%あった。事務負担軽減のための改善点(自由回答)では、「年末調整の対象とする」との回答が多かった。

ふるさと寄附金の使途について、充当事業を決めている団体は都道府県の87%、市区町村の89%だったが、寄附の募集に当たり、都道府県の78%、市区町村の83%が「充当事業を示し、寄附者が使途を選択できるようにしている」と回答、「充当事業等を示しているが、寄附者が使途を選択できない」は都道府県が15%、市区町村が7%だった。また、都道府県の74%、市区町村の50%が、寄附金の使途を事後的に公表している。

ふるさと寄附金制度に対する評価(複数回答)では、「寄附金が増えた」、「住民以外の者の関心が高まった」と都道府県の約6割、市区町村の5割程度が回答、また、「地域の魅力を高める取組みを積極的に行うようになった」と都道府県の26%、市区町村の14%が回答するなど、肯定的な評価が多かった。一方で、「寄附金の受付や申告に係る事務負担が増加した」と都道府県の57%、市区町村の28%が回答している。

同調査結果の概要は↓
http://www.soumu.go.jp/main_content/000248910.pdf

提供:株式会社タックス・コム

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