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2015年4月28日 (火)

賃貸アパートなど収益物件を贈与した場合の注意点!

本年1月から相続税が大増税となったことで、改めて生前贈与での節税・相続対策が注目されている。その一つに、賃貸アパート(建物)などの収益物件を生前贈与するものがある。収益物件を贈与することで、贈与後の賃貸収入は子供のものになるので、父親の相続財産の増加を防ぐ効果があり、それに賃貸収入分をきちんと貯めておけば、後々の相続税納税資金に活用できる。ただし、借入金や預り敷金があるケースでは注意が必要となる。

贈与する賃貸アパートに、銀行等金融機関からの借入金が残っている場合がある。贈与税を計算する上での贈与財産の評価額は、一般的には「相続税評価額」となり、賃貸アパートの建物であれば、通常の取引価格(時価)よりも大分下がる。しかし、借入金が残っている状態で賃貸アパートを贈与すると「負担付贈与」となってしまい、この場合の賃貸アパートの評価額は、「相続税評価額」ではなく「通常の取引価額」で評価することになる。

つまり、評価額が高くなり、贈与税の負担が重くなる。同様に、預り敷金があるケースも要注意となる。敷金は、契約終了後は賃借人に未払がない限り返還されるものだ。建物の所有者が変わり、預り敷金の引継ぎがなかったとしても新所有者は当然に預り敷金を引き継ぐものとされている。そうすると、新所有者は建物という財産の贈与を受けると同時に、預り敷金の返還義務も引き継ぐことになる。これは法形式上、「負担付贈与」に該当する。

負担付贈与となると、相続税評価額ではなく通常の取引価格(時価)で評価することになり、また、贈与した父親にも譲渡所得が課税される可能性もある。ただし、建物の贈与と同時に預り敷金に相当する現金も同時に贈与すれば、預り敷金返還義務を承継させ(す)る意図が贈与者・受贈者間にないことになり、実質的に負担付贈与にはならないと取り扱うことができる。この場合は、譲渡の対価がないので親に対して譲渡所得に係る課税は生じない。

なお、賃貸アパートの贈与というと負担税額の大きさを懸念する向きもあるが、相続時精算課税制度を使えば2500万円の特別控除があるので、負担は大きくならない。同制度は、60歳以上の親から20歳以上の子への贈与の場合、贈与財産の価額から2500万円を限度とした特別控除額を控除した金額で贈与税を計算し、実際に相続が発生したときにその贈与財産を相続財産に合算して相続税額を計算するという制度である。

提供:株式会社タックス・コム

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