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2015年4月15日 (水)

非上場株式の発行会社への売却は注意が必要!!

中小企業は、親族等が株主となり経営・支配しているものがその大半だ。中小企業の場合、経営権の確保や個人株主の相続税の納税資金確保のために発行会社に自社株式を買い取ってもらう(会社側は自社の株式を買い戻す)ケースも少なくない。それは、上場株式以外の株式(非上場株式)を発行会社に売却するという形になるので、注意しないと多額の税金がかかってしまうこともある。

非場株式であっても、個人間の売買や、発行元ではない会社との売買では「譲渡所得」扱いとなり、その譲渡益に対して一定の税金(所得税及び復興特別所得税、住民税で20.315%)が課される。この場合、給与所得等とは合算せず、それとは別に税額計算を行う分離課税となる。一方、その株式を発行した会社に売却する場合には、譲渡所得ではなく、売却金額の一部が配当とみなされ(みなし配当)、「配当所得」扱いになる。

しかも、この場合の配当所得は分離課税を選択できず、給与所得等と合算する総合課税の対象となり、累進税率が適用されるため、所得の多寡により税率が変わってくる。本年1月1日以後は、最高55%(所得税45%・住民税10%)の高税率になるケースも出てくる。具体的な計算は、その株式の売却金額がその株式に対応する資本金等(資本金+資本準備金)の金額を超えた部分が「みなし配当」となる。

つまり、資本金等を超えた部分については会社の利益の分配という考え方だ。そして、みなし配当となった場合には、その部分に対して所得税及び復興特別所得税20.42%が源泉徴収されるので、確定申告をする際には算出税額から源泉徴収税額を控除して納付することになる。したがって、全部のケースでみなし配当が発生するとは限らない。また、みなし配当には配当控除の適用があるので、一定金額を税金から控除することもできる。

とはいえ、同族会社のオーナーに相続が発生し、相続人がその非上場株式を売却して納税資金を充てる場合、流通性が乏しいことから、発行会社に買い取らせることが多く、その場合、売却した相続人には、多額の「みなし配当」課税が課されて、配当控除を考慮しても高率課税がなされる場合がある。一方、上場株式の場合はみなし配当課税はされず、申告分離課税で完了してしまうので、上場株式と非上場株式との税負担には大きいギャップがある。

なお、2004年4月1日以後の相続等で取得した非上場株式を相続税の申告期限後3年以内に発行会社に売却した場合には、みなし配当課税はないので、留意したい。

提供:株式会社タックス・コム

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