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2016年7月

2016年7月31日 (日)

役員に対して社宅を貸与した場合の判定基準

 

 役員に対して会社所有の不動産を社宅として貸与する場合には、役員から1ヵ月当たり一定額の家賃(「賃貸料相当額」)を受け取っていれば給与として課税されることはないが、無償での貸与や、賃貸料相当額に満たない金額を受け取っている場合は差額が給与として課税される。この基準となる1ヵ月当たりの家賃は、貸与する社宅の床面積により小規模な住宅とそれ以外の住宅に分かれ、計算方法が異なるので留意したい。 小規模な住宅とは、建物の耐用年数が30年以下の場合には床面積が132平方メートル以下である住宅、30年を超える場合は床面積が99平方メートル以下である住宅のことをいう。この場合の基準となる1ヵ月あたりの家賃は、(1)その年度の建物の固定資産税の課税標準額×0.2%、(2)12円×その建物の総床面積(平方メートル)/3.3平方メートル、(3)その年度の敷地の固定資産税の課税標準額×0.22%、の合計額となる。 一方、役員に貸す社宅が、小規模な住宅でない場合には、(1)その年度の建物の固定資産税の課税標準額×12%(建物の耐用年数が30年を超える場合には10%)、(2)その年度の敷地の固定資産税の課税標準額×6%、の合計額の12分の1が基準となる賃貸料相当額となる。また、会社が他から借り受けた住宅等を貸与する場合には、上記で計算した金額と会社が家主に支払う家賃の50%の金額とのいずれか多い金額が、基準となる金額となる。 役員に無料で貸す場合には、貸す住宅に応じてそれぞれ決まっている基準額が、給与として課税される。役員から低い家賃を受け取っている場合には、貸す住宅に応じてそれぞれ決まっている基準額と受け取っている家賃との差額が給与として課税される。なお、役員に貸与する社宅が、社会通念上一般に貸与されている社宅と認められない、いわゆる「豪華社宅」である場合には、時価(実勢価格)によることとなるので注意が必要だ。 いわゆる「豪華社宅」であるかどうかは、床面積が240平方メートルを超えるもののうち、取得価額、支払賃貸料の額、内外装の状況など各種の要素を総合勘案して判定される。床面積が240平方メートル以下のものについても、原則として、プールなど一般住宅には設置されていない設備があるものや、役員個人の嗜好を著しく反映した設備などがあるものであれば、豪華社宅と判断され、時価が賃貸料相当額とされる。

 提供:株式会社タックス・コム

2016年7月27日 (水)

土地付建物の取得では建物取壊し費用の取扱い

  土地等の非減価償却資産の取得価額については、法人税法上の規定はないが、原則として通常の減価償却資産の取得価額と同様の取扱いによって判断される。土地の購入であれば、購入費用と、その土地を事業の用に供するために直接要した費用の合計額が取得価額となる。しかし、問題となるのは、建物付きの土地を購入し、その土地に工場などの新たな建物を立て直す場合である。

例えば、1年前に新工場として使用する目的で、土地付建物を取得しているケースで、工場としてまだ何も稼働はしていないのだが、火災事故を起こしてしまって近々取り壊さなくてはならなくなった場合。こうした場合は、当初購入した建物の取得価額や取壊し費用を損失として落とせるのか、土地の取得価額に含めなければならないのか判断に迷うところだ。つまり、法人税法基本通達7-3-6の規定を適用するかしないかの判断である。

法人税法基本通達7-3-6では、土地とともに取得した建物等をおおむね1年以内に取り壊す場合において、それらの取壊し費用等は、その土地の取得価額に含めなければならない、と規定している。この規定は、当初からその建物等を取り壊して土地を利用する目的で建物等も取得したことが明らかである場合に適用される。ただし、火災などの不測の事態が生じ、その結果取り壊すことになった場合はこの適用はないとされている。

つまり、土地付建物を取得して1年以内に建物等を取り壊した場合には、どんな場合でも必ずそれらの費用を土地の取得価額に算入しなければならないわけではない。初めは建物を事業用の目的で取得し、その後やむを得ない理由が生じてその使用を諦めざるを得ないときは、たとえ取得後1年以内にその建物を取り壊したとしても、建物の帳簿価額と取壊し費用の合計は、土地の取得価額に含めずに、取り壊したときの損金とすることができる。

土地の取得価額に含めなければならないとすると、売却するまで経費にできないことになるから、経営状況によっては不都合な場合もある。例えば、会社全体で大きく利益がでそうなときに、取壊し費用等を一時の経費にできるのは税金の面からも影響が大きいことは言うまでもない。こうしたことから、土地付建物を取得した場合での建物取壊し費用の税務上の取扱いには注意が必要といえよう。

なお、法人税法基本通達7-3-6は、「法人が建物等の存する土地(借地権を含む)を建物等とともに取得した場合又は自己の有する土地の上に存する借地人の建物等を取得した場合に、その取得後おおむね1年以内に当該建物等の取壊しに着手する等、当初からその建物等を取り壊して土地を利用する目的であることが明らかであると認められるときは、当該建物等の取壊しの時における帳簿価額及び取壊費用の合計額(廃材等の処分によって得た金額を控除した金額)は、当該土地の取得価額に算入する」と規定している。

提供:株式会社タックス・コム

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