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2016年10月18日 (火)

庭先部分のみの相続でも小規模宅地等の特例認める

  関東信越国税局はこのほど、文書回答で、小規模宅地等の特例について、家屋部分を含めた敷地ではなく敷地の一部のみ相続した場合でも、特例を適用できるケースがあることを明らかにした。この事案は、被相続人が住んでいた家屋の敷地(家屋の部分と庭先部分の二筆)について、被相続人とともにその家屋に住んでいた甲(被相続人の実子)が庭先部分の土地を、乙(甲の子供で被相続人の養子)が家屋部分を含めた土地を相続したもの。

そこで、相続後も甲が引き続きその家屋に住むこととなっている場合に、甲が取得した庭先部分の土地に小規模宅地等の特例を適用できるか否かという事前照会である。相続により取得する庭先部分の土地も被相続人の居住の用に供されていた敷地ではあるが、居住家屋に付属している庭先部分の土地の上には家屋がなく土地のみを処分することが可能であるため、小規模宅地等の特例の趣旨に照らして適用対象外となるとの疑問が生じる。

それは、同特例の趣旨が、「被相続人等の居住の用に供されていた小規模な宅地等については、一般に、それが相続人等の生活基盤の維持のために欠くことのできないもので、相続人が居住の用を廃してこれを処分することについて相当の制約を受けるのが通常だから、相続税の課税価格に算入すべき価額を計算する上で、政策的な観点から一定の減額をすることとした」(東京地裁2011年8月26日判決等)ことにあると解されているからだ。

これについて関東信越国税局は、しかしながら、甲の庭先部分の土地及び乙が家屋とともに取得した土地は、一体として「相続の開始直前において被相続人の居住の用に供されていた家屋で被相続人が所有していたものの敷地の用に供されていた宅地」であることからすると、庭先部分の土地は、「相続の開始直前において被相続人の居住の用に供されていた家屋で被相続人が所有していたものの敷地の用に供されていた宅地」であると指摘。

また、相続人甲は、被相続人の親族であり、「相続開始の直前において被相続人の居住の用に供されていた一棟の建物に居住していた者」に該当する。したがって、相続人甲が庭先部分の土地を相続により取得し、申告期限まで引き続き庭先部分の土地を有し、かつ、家屋に居住している場合には、庭先部分の土地は、「特定居住用宅地等」として、小規模宅地等の特例の対象になるとの判断を示している。

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