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2016年11月

2016年11月14日 (月)

贈与と贈与税

   当事者間で贈与の意思がなくても贈与税がかかることがあります。住宅を新築して資金は父親が出したのに、息子の名前で登記したとか、息子が父親からお金を借りて「あるとき払いの催促なし」とか「出世払い」にしたというようなときは贈与とみられます。

1.贈与

個人が個人から財産の贈与を受けた場合、財産の贈与を受けた個人に贈与税がかかります。贈与税は財産の贈与を受けた場合に限らず、次のような場合も課税されます。

① 借金を免除や肩代わりしてもらった場合

② 著しく低い金額で財産を取得した場合

③ 保険料を自分以外の人が負担していた生命保険の満期金をもらった場合

④ 保険料を被相続人・自分以外の人が負担していた生命保険の死亡保険金をもらった場合

⑤ その他経済的な利益を受けた場合

2.贈与税がかからないケース

贈与により財産を取得しても次のような場合には贈与税は課税されません。

① 扶養義務者から生活費や教育費として贈与されたうち、通常必要なもの

② 社交上必要な香典、祝金、見舞金等

③ 離婚に際しての財産分与その他

④ 法人から贈与された場合(一時所得として所得税が課税される)

3.注意点

① 相続税の申告のときに、子供や配偶者の名義の預金が、亡くなった父親(夫)のものではないかとトラブルになることがあります。つまり、子供の名義の預金でも、それが父親から以前に贈与されたものなのか、それとも単に子供の名義を借りただけのものなのかということです。単に名義を借りただけということであれば、その子供名義の預金は亡くなった父親のものとして相続税の対象となります。

贈与とは他人に無償で財産を与える契約で贈与する者(贈与者)と贈与を受ける者(受贈者)の合意が必要です。

贈与した預金の通帳も印鑑も父親がもっているというのでは贈与したことになりません。贈与契約書などを作成して父親の通帳から子供の通帳へ贈与する金額を振り込み、通帳も印鑑も子供が管理し、なるべく110万円を超える贈与をして贈与税の申告を税務署に提出しておきます。

② 「現金1,100万円の贈与を10年に分けてする」のと「1年目110万円を贈与、2年目110万円の贈与、3年目110万円の贈与・・・10年たったら1,100万円贈与していた」というのとは話が違ってしまいます。つまり前者のケースでは、「最初の年に1,100万円の贈与があった」と認定されて高い贈与税を納めることになってしまいます。贈与することが、その年に決まったということが説明できるように、毎年贈与契約書などを作成する、毎年贈与の時期をずらす、金額を変える、贈与する物を変えるなどしておくと無用のトラブルを避けられます。

③ 住宅新築資金を父親が出したのに、子供の名前で登記したとか、子供名義で登記された家屋に父親が増改築をしたような場合には、贈与とされ贈与税が課税されます。また、マイホームの購入に充てるために、子供が父親からお金を借りた際、「あるとき払いの催促なし」とか「出世払い」にしたというようなときは贈与とみられます。親子間でも金銭消費貸借契約書を取り交わし、キチンと毎月返済し、返済を銀行振込みにするなどしておくと無用のトラブルを避けられます。

④ 相続開始前3年内に行われた贈与は相続税の対象となります。

⑤ 親子間で土地の貸し借りをする場合に、通常は権利金を支払う地域で権利金のやり取りがなくても、地代が無償または固定資産税相当額以下(使用貸借の場合)のときは贈与とはされません。しかし、権利金を支払わずに、通常の地代を支払っていると、借地権が贈与されたとして贈与税が課税されます。

提供:税経システム研究所

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    新しい税法とか、忘れがちなこととか、何度も確認したいことを記載しています。ビギナーの方にも分かるように説明できることを心がけているつもりです。 自分のノート代わりですので、正確な情報ではない場合もあるかもしれません。説明不足のところがあったり、正確でないところがあったらご指摘くだされば幸いです。

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