« 一定額を超える弔慰金は退職手当等として課税対象に | トップページ | 権利金を収受しない場合の認定課税と相当の地代とは »

2018年6月 7日 (木)

法定相続情報一覧図作成上の注意点

 

                              

                                                             
                               

平成30年度税制改正により、相続税の申告書の添付書類の範囲の改正が行われました。

 

改正前は「戸籍謄本」で被相続人のすべての相続人を明らかにするものの添付が必要でしたが、平成30年4月1日以後は、加えて「法定相続情報一覧図の写し」や、それらの書類のコピーの添付も認められることになりました。

 

ただし、「法定相続情報一覧図の写し」を添付する場合には、いくつかの注意点がありますので確認していきたいと思います。

 

1.法定相続情報証明制度の概要

 

不動産の登記名義人(所有者)が死亡した場合、所有権の移転の登記(相続登記)が必要となりますが、近年、相続登記が未了のまま放置されている不動産が増加し、これがいわゆる所有者不明土地問題や空き家問題の一因となっていました。

 

そこで法務省において、相続登記を促進するため「法定相続情報証明制度」が新設され、平成29年5月29日から運用が行われていました。

 

相続人は法務局(登記所)に対し、 被相続人が生まれてから亡くなるまでの戸籍関係の書類等とともに、それらの記載に基づく法定相続情報一覧図(被相続人の氏名・最後の住所・最後の本籍・生年月日及び死亡年月日並びに相続人の氏名・住所・生年月日及び続柄の情報)などの必要書類を提出し、登記官がその内容を確認して認証文付きの「法定相続情報一覧図の写し」を交付します。

 

その申出をすることができるのは被相続人の相続人とされていますが、法定代理人のほか、民法上の親族、弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士、社会保険労務士、弁理士、海事代理士及び行政書士も代理人となることができます。

 

また、申出をすることができる登記所は、①被相続人の本籍地、②被相続人の最後の住所地、③申出人の住所地、④被相続人名義の不動産の所在地を管轄する登記所のいずれかとされていますが、郵送によることも認められています。

 

交付された「法定相続情報一覧図の写し」が、相続登記の申請手続をはじめ、被相続人名義の預金の払戻し等、様々な相続手続に利用されることで、相続手続に係る相続人・手続の担当部署双方の負担が軽減されます。

 

一覧図の写しは相続手続に必要な範囲で複数通発行可能であり、法定相続情報一覧図の保管期間中(5年間)は再交付することも可能です。

 

ただし、再交付の申出をすることができるのは当初一覧図の保管等申出をした申出人に限られており、他の相続人が再交付を希望する場合は、当初の申出人からの委任が必要となります。

 

なお、主な法定相続情報一覧図の様式及び記載例は法務局のホームページ

 

http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/page7_000015.html)で確認することができます。

 

2.相続税の申告書の添付書類としての法定相続情報一覧図作成上の注意点

 

国税庁は、本年4月に相続税の申告書の添付書類の範囲についてのリーフレットを公表しました

 

(https://www.nta.go.jp/publication/pamph/sozoku/shikata-sozoku2017/pdf/h30kaisei.pdf)。

 

その中において、「法定相続情報一覧図の写し」を添付する場合の注意点が記載されています。

 

(1)様式について

 

「法定相続情報一覧図の写し」は、図形式のほか、被相続人及び相続人を単に列挙する形式(列挙形式)により作成することが可能です。

 

しかし、列挙形式では相続人の法定相続分が確認できないケースも生じるため、申告書の添付書類として利用する場合は、図形式のものに限られることになります。

 

(2)続柄の記載について

 

相続人である子の続柄については、単に「子」と記載されているだけでは実子または養子のいずれであるかがわからないため、申告書の添付書類として利用できないことになります。

 

戸籍上の続柄(長男・長女・養子など)により記載されている必要があります。

 

なお、被相続人に養子がいる場合、その養子の戸籍の謄本又は抄本(コピー可)の添付も必要となりますのでご注意ください。

                                                                 

提供:税経システム研究所

« 一定額を超える弔慰金は退職手当等として課税対象に | トップページ | 権利金を収受しない場合の認定課税と相当の地代とは »

相続税」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1415307/73637744

この記事へのトラックバック一覧です: 法定相続情報一覧図作成上の注意点:

« 一定額を超える弔慰金は退職手当等として課税対象に | トップページ | 権利金を収受しない場合の認定課税と相当の地代とは »

2018年10月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

このジローの大学ノートについて

  • ここでは
    新しい税法とか、忘れがちなこととか、何度も確認したいことを記載しています。ビギナーの方にも分かるように説明できることを心がけているつもりです。 自分のノート代わりですので、正確な情報ではない場合もあるかもしれません。説明不足のところがあったり、正確でないところがあったらご指摘くだされば幸いです。

ウェブページ

最近のトラックバック

無料ブログはココログ