企業経営

2010年11月 2日 (火)

嗚呼、法人の74.5%が赤字企業

国税庁の発表した平成21事務年度における法人税の申告件数は278万6千件で、その申告所得金額の総額は33兆8,310億円、申告税額の総額は8兆7,296億円と前年度に比べ、それぞれ4兆1,564億円(10.9%)、9,781億円(10.1%)といずれも減少し、3年連続の減少となった。
黒字申告割合は25.5%と、前年度に比べ3.6ポイント減少し、過去最低とった。初めて30%を割り込んで過去最低となった前年度をさらに下回った。景気後退で製造業や卸売業を中心に企業業績が大きく悪化したことが要因とみられている。黒字法人の申告所得金額も減少となったが、黒字申告1件あたりでは4,759万円で前年度に比べ2.3%の微増となった。一方、申告欠損金額は、ピークの平成14年度(33兆116億円)に迫る勢いだった昨年度からは11.5%減の27兆3,632億円となった。赤字申告1件あたりの欠損金額は同15.2%減の1,319万円だった。
源泉所得税額は12兆2,973億円で、前年度に比べ12.7%(1兆7,838億円)減と、3年連続で減少した。これは、主に「給与所得」の税額が同9.6%(9,081億円)減の8兆5,702億円、「配当所得」が同31.7%(6,564億円)減の1兆4,154億円と減少したことによるもの。そのほか、「利子所得」は同14.1%(1,016億円)減の6,199億円、「報酬料金等所得」は同1.1%(133億円)減の1兆1,477億円などとなっている。

2010年10月28日 (木)

損益分岐点の見直し

損益分岐点とは?赤字になるか黒字になるかの境界=つまり損失が出るか利益が出るかの分かれ目となる売上高を損益分岐点売上高という。

(1)損益分岐点売上高の算出方法
 損益分岐点売上高=固定費/(1-変動費率)
             =固定費/限界利益率   で表されている。
  例えば、固定費が1,000万円で変動比率が70%の場合、
  損益分岐点売上高は次のように算出される。
  損益分岐点売上高=1,000万円/(1-0.7)
                  =1,000万円/0.3
                  =3、333万円 
  3、333万円以上の売上を確保しないと黒字にならないということである。

(2)損益分岐点比率の算出方法
  損益分岐点比率=固定費/(売上高-変動費)
                =固定費/限界利益   で表されている。
  例えば、固定費が1,000万円で売上高が4,000万円、変動費が2,800万円の場合、
  損益分岐点売上高は次のように算出される。
  損益分岐点比率=1,000万円/(4,000万円-2,800万円)
                =1,000万円/1,200万円
                =83.3% 
  この比率が100%未満ならば黒字、100%を超えると赤字ということになる。

  • 参考 固定費:変動費以外の経費。
        変動費:売上高に応じて発生する費用。小売業であれば商品の売上原価、製造業であれば原材料費や外注費などが変動費となる。
         限界利益:売上高から変動費を引いたもの。
           小売業の場合は限界利益=粗利益
  •           限界利益率=粗利益率と置き換えると分かりやすい。

もうお解りのように損益分岐点売上高、損益分岐点比率を下げるには、固定費を下げるかor限界利益を上げるかすれば良いことになる。
改めて言うまでもなく、①固定費を見直し、②粗利益率(限界利益率)を高め、③売上を増やすことが重要となる。

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    新しい税法とか、忘れがちなこととか、何度も確認したいことを記載しています。ビギナーの方にも分かるように説明できることを心がけているつもりです。 自分のノート代わりですので、正確な情報ではない場合もあるかもしれません。説明不足のところがあったり、正確でないところがあったらご指摘くだされば幸いです。

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