消費税

2022年8月19日 (金)

消費税の課税仕入れ関係の計算で誤りやすい事例

消費税額の「仕入控除税額」の計算方法は、その課税期間中の課税売上高が5億円以下、かつ、課税売上割合が95%以上であるか、課税期間中の課税売上高が5億円超又は95%未満であるかにより異なる。課税期間中の課税売上高が5億円以下、かつ、課税売上割合が95%以上の場合は、課税期間中の課税売上に係る消費税額から、その課税期間中の課税仕入れ等に係る消費税額の全額を控除する。


一方、課税売上割合が5億円超又は95%未満の場合には、課税仕入れ等に係る消費税額の全額を控除するのではなく、課税売上に対応する部分のみを控除する。ところで、課税仕入れ関係の計算で誤りやすい事例をみると、事業用土地を譲渡したが、その対価の額を課税売上割合の分母の金額に含めていないケースがある。土地の譲渡の対価の額は非課税売上となることから、課税売上割合の計算上、分母の金額に含める必要がある。


また、課税仕入れに係る税額の計算で、課税仕入れに係る支払い対価の額(税込み)に110分の10を乗じて計算している例がみられるが、これでいいのだろうか? 消費税の税率は10%だが、国税の消費税率が7.8%、地方消費税の2.2%相当を含めると10%ということになる。つまり、課税仕入れに係る支払対価の額(税込み)に110分の7.8を乗じて計算することになる。このへんが間違いやすいので要注意だ。


さらに、一般課税の申告に当たり、所得税の決算書等の経費科目ごとに一括して課否判定を行い、仕入控除税額の計算をしている例も見受けられる。こうした場合、例えば、接待交際費、雑費等のなかに、商品券やビール券、収入印紙の購入代金など、課税仕入れに該当しないものが含まれている場合には、それらを除いて計算する必要があるので十分に注意したい。


のほか、事業と家事に共用する減価償却資産を取得しているが、その取得価額の全額を課税仕入れに係る支払対価の額としているケースだ。家事共用資産を取得した場合、その家事使用に係る部分は、課税仕入れに該当しない。このケースでは、その資産の取得に係る課税仕入れに係る支払対価の額は、その資産の使用率、使用面積割合等の合理的な基準により計算しなければならない。


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2022年4月 5日 (火)

免税事業者が課税事業者となったときの仕入税額控除

免税事業者が新たに課税事業者となる場合、前期から繰り越されてきた「棚卸資産に含まれる消費税」の取扱いに迷わないだろうか。この場合は、課税事業者となる日の前日において所有する棚卸資産のうちに、納税義務が免除されていた期間に仕入れた棚卸資産がある場合は、その棚卸資産に係る消費税額を、課税事業者になった課税期間の仕入れに係る消費税額の計算の基礎となる課税仕入れ等の税額とみなして仕入税額控除の対象とするのだ。

この対象となる棚卸資産は、商品、製品、半製品、仕掛品、原材料、貯蔵中の消耗品等で、現に所有しているものをいう。また、仕入税額控除の対象とすることができる棚卸資産の消費税額の計算は、その棚卸資産の取得費用の額に110分の7.8(軽減税率の適用対象となる棚卸資産については108分の6.24)を掛けた金額となる。この率は、棚卸資産を仕入れた日が2014年4月1日(消費税率8%へ引上げ)の前か後で異なる。

具体的には、新たに課税事業者となる場合に、2014年4月1日前に仕入れた棚卸資産を有している場合には、その棚卸資産の取得費用の額に105分の4を掛けて棚卸資産に係る消費税額を計算する。一方、新たに課税事業者となる場合に、2014年4月1日以降2019年10月1日前に仕入れた棚卸資産を有している場合には、その棚卸資産の取得価額に108分の6.3を掛けて棚卸資産に係る消費税額を計算する。

この場合の棚卸資産の取得費用の額には、その棚卸資産の購入金額のほかに、引取運賃や荷造費用、そのほかこれを購入するために要した費用の額などが含まれる。また、この適用を受けるためには、その対象となる棚卸資産の明細を記載した書類をその作成した日の属する課税期間の末日の翌日から2ヵ月を経過した日から7年間保存しなければならないこととされている。

上記とは逆のパターンで、課税事業者が免税事業者となった場合には、課税事業者だった課税期間の末日に所有する棚卸資産のうち、その課税期間中に仕入れた棚卸資産に係る消費税額は、その課税期間の仕入れに係る消費税額の計算の基礎となる課税仕入れ等の税額には含まれないこととされる。つまり、課税事業者期末時点で残る「棚卸資産」のうち、課税事業者最終年度の仕入に係る消費税は、「仕入税額控除」できないのだ。

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2022年2月18日 (金)

インボイス発行事業者登録の経過期間を6年間延長



2023年10月1日から、消費税の仕入税額控除の方式として適格請求書保存方式(インボイス制度)が導入される。2021年10月からインボイスを発行できる「適格請求書発行事業者」になるための登録申請が始まっているが、免税事業者が2023年10月1日の属する課税期間中に登録を受けた場合には、登録日から課税事業者となる経過措置が設けられている。この経過措置期間以外ではインボイス発行事業者の登録は受けられない。

2022年度税制改正においては、この経過措置期間が2023年10月1日から2029年9月30日まで6年間延長される。これに伴い、この経過措置期間中はインボイスの登録申請書の提出のみで登録手続きが完了するため、課税選択届出書の提出は不要となる。インボイス発行事業者の登録を受けた場合は、登録日から課税事業者となり、基準期間の課税売上高にかかわらず、登録日から課税期間の末日までの期間について、消費税の申告が必要になる。

経過措置の適用で免税事業者がインボイス発行事業者(課税事業者)になった場合、改正前は、登録開始日から2年間は免税事業者になれない、いわゆる“2年縛り”の対象外とされていたが、改正後は、登録日が2023年10月1日の属する課税期間中である事業者以外は、その登録日の属する課税期間の翌課税期間からその登録日以後2年間は事業者免税点制度を適用しない、“2年縛り”の対象となるとされる。

また、インボイス制度開始後の一定期間は、免税事業者からの仕入れ税額相当額の一定割合を控除できる経過措置(2023年10月から2026年9月末は仕入税額相当額の80%、2026年10月から2029年9月末は仕入税額相当額の50%)がある。この適用要件に、免税事業者から受領する区分記載請求書と同様の事項が記載された請求書等の保存があるが、改正後は、区分記載請求書の電子データでの提供を受けて保存する場合も認める。

なお、調整対象固定資産(税抜100万円以上の棚卸以外の資産)取得時のいわゆる“3年縛り”については、登録日が2023年10月1日の属する課税期間か否かに関係なく、改正前同様、対象外になるという。“3年縛り”とは、租税回避防止の観点から、免税事業者になれない期間中に調整対象固定資産を取得等した場合には、さらにその取得日の属する課税期間の初日から3年間は免税事業者になれないというもの。

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2021年8月12日 (木)

インボイス制度の登録申請は10月1日に受付開始!

 

2023年10月1日から、消費税の仕入税額控除の方式としてインボイス制度が導入されることから、現在多くの事業者がそれに向けた準備に追われている。インボイスを発行できる「適格請求書発行事業者」になるためには、登録申請書を提出し、登録を受ける必要がある。こうしたなか、国税庁はこのほど、「適格請求書発行事業者」になるための登録申請手続きに係る詳細な情報等をホームページに掲載した。

インボイス制度とは「適格請求書等保存方式」のこと。複数税率に対応した仕入税額控除の方式として導入されるもので、仕入税額控除の要件として、原則、適格請求書発行事業者から交付を受けた適格請求書(インボイス)の保存が必要になる。適格請求書とは、以下の事項が記載された書類等をいう。それは、(1)適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号、(2)課税資産の譲渡等を行った年月日。

さらに、(3)課税資産の譲渡等に係る資産又は役務の内容(課税資産の譲渡等が軽減対象資産の譲渡等である場合には、資産の内容及び軽減対象資産の譲渡等である旨)、(4)課税資産の譲渡等の税抜価額又は税込価額を税率ごとに区分して合計した金額及び適用税率、(5)税率ごとに区分した消費税額等、(6)書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称、の各事項が記載された請求書や納品書、領収書、レシート等のこと。

つまり、現行の「区分記載請求書」に「登録番号」、「適用税率」及び「消費税額等」の記載が追加された書類やデータをいう。この適格請求書を発行できるのは「適格請求書発行事業者」に限られ、同事業者になるためには、所轄税務署に登録申請書を提出し、登録を受ける必要がある。登録申請書の提出ができるのは2021年10月1日以降。登録申請手続きはe-Taxで行うことができ、個人事業者はスマートフォンからも申請可能だ。

なお、相手方から交付を受けた請求書等が適格請求書に該当することを客観的に確認できるよう、適格請求書発行事業者の情報については、国税庁HP「適格請求書発行事業者公表サイト」(本年10月運用開始予定)で公表される。また、インボイス制度に関しては、全国どこからでも参加可能なオンライン説明会を開催するほか、制度に関する一般的な質問や相談は消費税軽減税率・インボイス制度電話相談センターで受け付けている。

インボイス制度については↓
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice.htm

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2019年11月29日 (金)

軽減税率制度実施後の消費税申告書作成の留意点


 国税庁はこのほど、軽減税率制度実施後の消費税申告書作成の留意点に関する資料をHP上に掲載した。この資料では、制度実施後における消費税申告書の作成に当たって、事業者に留意してほしい事項などをまとめている。軽減税率制度の下での消費税申告書の作成に当たっては、取引を税率の異なるごとに区分して記帳(区分経理)した帳簿等に基づき消費税額を計算することとなるので、区分経理を適切に行うことが重要としている。

売上は交付した請求書等の控えを、仕入れは受領した請求書等を基に区分経理をすることとなる。消費税の仕入税額控除の適用を受けるためには、区分経理に対応した帳簿及び区分記載請求書等の保存が必要となる。帳簿の区分経理は、必ずしも税率ごとに仕訳を区分しなくてもよいものの、消費税申告書作成の際には、税率ごとの集計が必要となることを見据え、日々の記帳から取引を税率ごとに区分しておくことが合理的としている。


区分経理(記帳)に当たっての留意点として、まず、旧税率が適用される取引がある場合、消費税等の軽減税率は、制度実施前と同じ8%だが、消費税率(6.3%→6.24%)と地方消費税率(1.7%→1.76%)の割合が異なる。したがって、区分経理に当たって、2019年10月1日前後の取引がある場合には、適用税率に注意する。請求書やレシートを基に確認したり、取引先に聞いてみるなどして、取引ごとの適用税率を確認の上、区分しておこう。


次に、イートイン/テイクアウトを税込同一価格で販売している場合に留意したいことは、税込同一価格を採用している場合でも、イートイン(店内飲食)とテイクアウト(持ち帰り)とでは適用税率が前者は10%、後者は8%と異なるので、販売事業者は、販売時点で顧客に対して、店内飲食か持ち帰りかの「意思確認」を行うなどして、判定した適用税率に基づき、区分経理及び申告を行う必要があることだ。


年間取引の集計に当たっては、元帳の勘定科目ごと・税率ごとの取引の合計額から、税率ごとに区分した課税売上及び課税仕入れを集計する必要がある。国税庁HPには、個人事業者向けに、消費税申告書の作成に便利な「課税取引金額計算表」を掲載しているので、活用できる(法人の事業者も活用できる)。軽減税率制度に対応した会計ソフトを利用している場合でも、日々の取引を税率ごとに区分して入力しておくことが必要となる。


申告書作成では、課税取引金額計算表などで集計した内容を基にして、課税売上と課税仕入れを適用税率ごとに消費税申告書及び付表に転記して消費税額を計算する。軽減税率制度実施後の申告書等の様式は、複数税率に対応した様式に変更されているが、作成手順自体は、これまでと大きく変わるものではない。付表の作成から申告書作成までの具体的な記載は、国税庁HP「消費税の軽減税率制度に対応した経理・申告ガイド」を参照のこと。


消費税申告書作成の留意点に関する資料は↓
http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/0019011-044_01.pdf


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2019年5月20日 (月)

自家消費した棚卸資産の消費税の取扱いには要注意!

 

自家消費とは家事消費ともいい、自分の店で売っている商品を自宅で使用したり、自分の畑で作った農作物を自宅で食べたりすることなどをいう。例えば、魚屋が売れ残った刺身を家族の晩御飯のおかずにしたり、八百屋が売れ残った白菜やナスなどを晩御飯で食べたりするなど、例を挙げればきりがない。要するに、棚卸商品である自分のお店の商品を、自宅で消費したり家族や知人に譲ったりした場合、自家消費として扱われる。

さて、棚卸資産を自家消費した場合、所得税基本通達の取扱いによると、通常の販売価格の70%相当額(仕入価額以上)を記帳の上、同額を事業所得の計算上総収入金額に算入し、所得税の確定申告をしなければならない。そこで注意しなければいけないのは消費税の取扱いである。というのも、多くの人が、消費税においても、所得税と同様に、その70%相当額を課税売上としなければならないと誤解しているからだ。


消費税法基本通達10-1-18《自家消費等の場合の対価》においては、棚卸資産を家事消費した場合、その棚卸資産の仕入価額以上の金額、かつ、通常他に販売する価額の50%相当金額以上の金額を課税売上として消費税の確定申告をすることを認めている。また、資産の譲渡等を行った場合において、課税期間の末日までにその対価の額が確定していないときは、同日の現況によりその金額を適正に見積もるとしている(同10-1-20)。


したがって、棚卸資産を自家消費した場合は、所得税において、通常の販売価額の70%相当額(仕入価額以上)を事業所得の計算上総収入金額に算入し、消費税において、通常の販売価額の50%相当額かつ仕入価額以上の金額を課税売上とし、それぞれ確定申告をすることができるわけだ。所得税は70%相当額だから、消費税も同様と一見考えがちだが、20%多く課税売上としているケースが多いとのこと。要注意だ。


消費税法では、「個人事業者が棚卸資産や事業の用に供している資産を、家事のために消費し、使用した場合」には、“みなし譲渡”として、消費税が課されることになっている。本来は譲渡ではないから、税法上これを譲渡と「みなす」わけだ。なお、「役務の提供」は自家消費とはならない。例えば、美容師が自分の子供の散髪を行った場合などは、自家消費とは異なり、課税対象とはならないので留意したい。


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2017年8月 2日 (水)

クリニックの消費税

 

(1)課税事業者と免税事業者

 

事業者は国内において行った課税資産の譲渡等について、消費税等を納める義務があります。ただし、その課税期間の基準期間(前々年、法人の場合には前々事業年度)の課税売上高が1,000万円以下の事業者(課税事業者を選択した場合を除く)は、消費税等の納税義務が免除されています。

 

なお、その事業年度の基準期間のない資本金等が1,000万円未満の新設法人については納税義務が免除されますが、資本金等が1,000万円以上の新設法人については納税義務が免除されません。医療法人を設立する場合の基金は、資本金等には該当しませんので、基金が1,000万円以上でも設立後の2期は原則として消費税が免税になります。

 

平成25年1月1日以後に開始する事業年度については、前事業年度開始から6カ月間の課税売上高(課税売上高に代えて所得税法に規定する給与等の支払額を用いることができる)が1,000万円を超えると納税義務が免除されなくなります。

 

大規模な設備投資を行い多額の消費税等を支払った場合には、消費税等の還付を受けることができますが、免税事業者は事前に「消費税課税事業者選択届出書」を所轄税務署長に届け出る必要があります。なお、平成22年4月1日以後にこの届出書を提出して100万円以上の固定資産を取得した場合などは、3年間は免税事業者に戻ることができません。

 

平成28年度の税制改正により、平成28年4月1日以後に課税事業者が簡易課税の適用を受けない課税期間中に国内における高額資産(税抜き1,000万以上の棚卸資産または調整対象固定資産)の課税仕入れを行った場合には、その取得があった課税期間を含む3年間は免税事業者となることはできず、簡易課税制度も選択できません。

 

(2)消費税の課税取引と非課税取引

 

消費税の課税対象は、①国内において事業者が事業として対価を得て行った資産の譲渡、資産の貸付け(資産に係る権利の設定、その他他の者に資産を使用させる一切の行為を含みます)及び役務の提供(その性質上事業に付随して対価を得て行われる資産の譲渡、資産の貸付け及び役務の提供を含みます)、②保税地域から引き取られる外国貨物とされています。

 

したがって、開業医の診療報酬や自由診療収入・医療用機械の売却収入は、役務の提供及びその付随収入に該当しますので、原則として、消費税の課税の対象となります。ただし、医業関係では次に掲げる資産の譲渡等は非課税とされていますので消費税は課税されません。

 

                                 

①医療の給付等

                                                                    

・国保、社保の窓口一部負担金

                                                                    

・国保、社保の保険請求収入

                                                                    

・労災保険

                                                                    

・自賠責保険

                                                                    

②介護保険サービス

                                                                    

③社会福祉事業等

                                                                    

④助産

                                                                    

⑤一定の身体障害者用物品の譲渡、貸付け等

                                  

 

(3)仕入税額控除

 

                                 

①原則課税

                                                                    

課税仕入れの消費税額は原則としてその全額が仕入税額控除できますが、課税売上の割合が95%未満の場合には課税売上に対応するものとして個別対応方式・一括比例配分方式により計算した消費税額を仕入税額控除します。

                                                                    

仕入税額控除を受けるには一定の帳簿と請求書等の双方を7年間保存する必要があります。

                                                                    

・診療所においては社保・国保が非課税のため、課税売上割合は95%未満がほとんどです。したがって、仕入税額控除が減少します。例えば、診療所の建物を1億円で建築して800万円の消費税等を支払っても課税売上割合が10%であれば80万円(800万円×10%)しか仕入税額控除できません。

                                                                    

②簡易課税

                                                                    

基準期間の課税売上高が5,000万円以下の場合には原則課税に代えて簡易課税が選択できます。

                                                                    

・第5種事業(サービス業等・みなし仕入率50%)

                                                                    

自由診療収入などの診療報酬、健康診断の収入、予防接種の収入、診断書作成手数料、テレビの賃貸料収入、松葉杖の賃貸料収入、差額ベッド収入など

                                                                    

・第4種事業(飲食業等・みなし仕入率60%)

                                                                    

事業用車両の売却収入、医療機器の売却収入、食堂の売上など

                                                                    

・第2種事業(小売業・みなし仕入率80%)

                                                                    

売店の売上など

                                                                    

・75%ルール

                                                                    

診療所の場合には、一般的に第5種事業の課税売上が多く75%ルールを適用すると第5種事業のみなし仕入率50%が全体に適用されて不利になることが多いようです。


                                                                 

提供:税経システム研究所

2016年6月 1日 (水)

メーカークーポン券等の消費税の譲渡対価に注意!

   クーポン付き広告のうち、メーカーが実施するメーカークーポンと称するものは、新聞本紙、別刷り、折り込み広告の形で行われ、広告内に商品の割引券(クーポン)、見本等請求券、資料請求券が刷り込んである。クーポン方式の場合、消費者はこの部分を切り取って、クーポンを取り扱っている小売店に持参すれば、記載された金額分を店頭の売価から差し引いた価格でその商品を購入できる。

こうした場合、クーポンを持参した消費者に対する商品の販売は、店頭価格(消費税等を含んだ金額)からクーポンに記載された金額を差し引いた金額で行われるが、実質はクーポンと引換えにメーカーが行うキャッシュバック相当額を小売店が立て替えているのと同様であり、小売店は、メーカーから補てんされる金額を差し引いた金額を消費者に請求しているだけとなる。したがって、商品の店頭価格を対価とする資産の譲渡に該当する。

また、無料で配布されるクーポン券等のうち、顧客の購買データをポイント化して自店のみで使用できるお買物券等の金券や、店頭の前で配布されるお買物券などを発行するケースがある。これら、その小売店だけで使えるクーポン券等を利用して買物をした場合に、そのクーポン券等の券面金額を差し引いて支払う場合には、「実際に顧客から受け取る金額(値引き後の金額)」がその商品等の譲渡の対価の額となる。

例えば、2000円の商品を購入する際に、1500円分のクーポン券と500円の現金が支払われた場合には、500円が譲渡の対価の額となる。つまり、「実際に顧客から受け取る金額(値引き後の金額)」がその商品等の譲渡の対価の額となるわけだ。また、事業者がクーポン券等を自ら作成し、顧客の購買金額に応じてクーポン券等を作成する行為は、無償の取引であり資産の譲渡等には該当しない。

なお、販売されている商品券については、商品券の購入によってあらかじめ現金を受領しているため、その商品券と現金を合わせて支払った場合でも、課税資産の譲渡等の対価の額は「商品の店頭価格」となる。例えば、税抜き価格1万円の商品(課税資産)を1000円分の商品券と現金9000円で支払った場合、現金9800円・預り金1000円/商品10000円・仮受消費税等800円の仕訳で処理することになり、譲渡等の対価の額は1万円となる。

提供:株式会社タックス・コム

2015年9月 5日 (土)

相続で事業を引き継いだ場合の消費税納税義務に注意!

 相続で事業を引き継いだ場合、特に相続人が事業を行っていなかったり、免税事業者だった場合には、消費税の申告納付をする必要があるのかどうか迷うことも少なくない。消費税法第10条第1項には、納税義務のない相続人が相続によって事業を承継した場合、相続した人ではなく、亡くなった被相続人の基準期間(原則、その年の前々年)にどれだけ課税売上があったかで納税義務の有無を判定する旨が定められている。

 

つまり、相続があった年の基準期間における被相続人の課税売上高が1000万円を超える場合は、相続があった日の翌日からその年の12月31日までの納税義務は免除されない。一方、相続があった年の基準期間における被相続人の課税売上高が1000万円以下である場合は、相続があった年の納税義務は免除される。ただし、この場合であっても、相続人が課税事業者を選択しているときは、納税義務は免除されない。

 

ところで、相続では法定相続人が2人以上のケースはよくある。例えば、消費税の納税義務を判定する基準期間の課税売上が1500万円の事業を、過去において課税売上はない法定相続人2人が相続し、遺言はなく、被相続人が亡くなってから遺産分割が完了するまでは相続人が共同で事業を営んでいたケース。結論からいうと、その相続人は相続があった年分の消費税について納税義務はなく、来年分の消費税から納税義務が生じることになる。

 

消費税基本通達には、遺産分割が実行されるまで、2人以上の相続人により共同して事業を承継していた場合は、亡くなった人の基準期間の課税売上に、共同して相続した相続人の法定相続分に応じた割合を乗じた金額とする旨が定められている。この通達に従うと1500万円に各相続人の法定相続分である2分の1を乗じた750万円が相続人2人の基準期間の課税売上となり、納税義務の判定基準である1000万円未満となるため納税義務はない。

 

たとえ、相続した年のうちに片方の相続人が事業については全部相続することが決まったとしても、被相続人が亡くなった直後は誰が事業を相続するか分からず、上記の通達に従って2人とも納税義務はないと判定される。その後同じ年に、片方の相続人が事業の全てを相続するとしても、消費税の納税義務については納税者が事前に予知できるようになっていなければならないことから、そこで再判定を行う必要はないとされている。

 

ただし、次の年については、課税期間の初日である1月1日の前日の段階では、片方の相続人一人が事業を承継されているわけだから、上記の消費税法第10条が適用されて、前年の被相続人の課税売上1500万円が基準期間における課税売上となる。したがって、基準期間の課税売上が1000万円を超えて納税義務者となることが事前に確認できているので、当然に納税義務が生じることになる。

提供:株式会社タックス・コム

2014年6月 5日 (木)

簡易課税制度の旧仕入率の特例措置

 平成26年度税制改正で消費税の簡易課税制度のみなし仕入率について、金融業・保険業の仕入率が60%から50%に、不動産業が50%から40%に見直さ れた。この改正は、27年4月1日以後開始課税期間について適用されるが、本年“9月30日”までに、簡易課税制度選択届出書を提出した場合、簡易課税制 度が強制適用される2年間は27年4月1日以後開始課税期間であっても、旧仕入率が適用される経過措置が設けられている。
                                 

例えば、今期において一般課税を適用していた3月決算法人が、翌期から簡易課税制度を適用するものとして本年9月30日までに届出書を提出した場合、簡易 課税制度が強制適用される28年3月期・29年3月期は、旧仕入率が適用される。ただし、この措置は、あくまで簡易課税制度の強制適用期間での特例のた め、25年3月31日以前に届出書を提出し26年3月期から簡易課税制度の適用を受けている場合、“本年9月30日までに届出をしている”ことにはなる が、27年4月1日以後開始課税期間は、簡易課税制度の強制適用期間に当たらないため、改正後の新仕入率が適用される。

                                 

また、新たに事業を開始した場合、簡易課税制度選択届出書を課税期間中に提出すれば、その課税期間から簡易課税制度を適用することができる。この場合も、 届出書の提出日が9月30日までか否かにより経過措置の適用関係が異なる。例えば、26年6月1日に不動産業を開始する3月決算法人が、9月30日までに 届出書を提出した場合、27年3月期(26年6月1日~27年3月31日)から簡易課税制度の適用を受けることができるとともに、その課税期間の初日から 2年を経過する日(28年5月31日)までの間に開始する課税期間、つまり28年3月期、29年3月期も第5種(みなし仕入率50%)に分類される。他 方、届出書の提出日が26年10月1日~27年3月31日までの間の場合は、27年3月期については第5種(みなし仕入率50%)となるが、経過措置の対 象外であるため28年3月期から新法に基づき第6種(みなし仕入率40%)に該当することになる。

                                 

届出書の提出に関するトラブルが実務ではよくみられることから、適用関係に注意をしておきたい。

                               
                               

提供:税務研究会・税研情報センター

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